○ 履歴 : 2011「2011.07.29 恩師を偲ぶ会のご案内が届く」22.3 / 28.7
○ 履歴 : 2012「2012.07.29 真夏日の中ブログ再構築作業と草取り作業」24.6 / 30.5 24時
○ 気温 : 昨日の最低 21.4(03:06)最高 27.5(14:45)24時現在
○ 気温 : 今日の最低 20.8(05:17)最高 29.8(13:11)24時現在
今日の朝は、雲はあるものの、お日さまが顔を出していました。ただ、その後徐々に曇り始め、空全体が薄い雲に覆われてきました。
ところが、午前中の後半になると再びお日さまが顔を出し、とても蒸し暑いお昼前となりました。このように、お日さまが姿を現し、曇り空となり、再びお日さまが顔をだす、そんな天気が、午後にも続きました。
ただ、お日さまが顔を出し始めていた午前十一時頃から気温が上がりだし、午後五時までは、28度台から 29度台で推移しました(毎正時の気温)。
その間、13:11 には、今日の最高気温 29.8度を記録したようです。雨は降りませんでしたが、本当に蒸し暑い天気でした。
下の写真、左は、朝(08:40頃)の様子です。この頃には、薄雲が広がり始め、顔を出していたお日さまが見えなくなりました。
そんな中、秋の花のイメージの代表格、コスモスの花を見つけました。おそらく自生したものだと思います。アスファルトの裂け目から花芽を伸ばしていました。
上の写真、右と、下の写真、左・中央は、夏を代表する花でしょうか。ノウゼンカズラとサルスベリの花です。左の写真の名前が思い出せませんでした。
お昼前に郵便局へ歩いて行きましたが、そのときに見かけた花たちです。蒸し暑くて汗ビッショリになりました。
上の写真、右と、下の写真は、今日のお昼ご飯です。生タマゴ入りレンズ豆カレーライス、ユウガオのスープ、鶏肉とキュウリとカニカマの和えものコリアンダー風味、そして、デザートの白玉レンズ豆でした。
今日は、午後三時過ぎに山へ向かいました。下の写真、左は、バッタです。キンモクセイの葉っぱの上にとまっていました。
中央と右は、今日のラベンダー畑の様子です。畑手前の堆肥の上からカボチャの葉っぱを見つけました。
最初は、ボリジの葉っぱかとばかり思っていましたが、よく見てみると、カボチャの葉っぱです。大きくなってきてカボチャである事が確認できました。
それも、草刈りの後から花芽を伸ばしたものでした。一斉にいたるところに葉っぱがでていました。下の写真、左は、畑手前にある有機肥料の山の上に根をおろしたカボチャの葉っぱです。
中央は、地面にでた葉っぱです。雨が多く降っている事と、暖かな気温が続いていたからだと思います。草刈り前は、雨は多くても涼しい気温でした。
右は、わが家のサルスベリです。今年も、カモシカに幼い花芽が食べられたようです。今年は、花は無理でしょうか?
下の写真は、今日の晩ご飯です。鶏肉と豆富の肉だんご、ダイコンとクルマフとまいたけの煮つけ、そして、キュウリとカニカマの酢のものでした。
下の写真も、今日の晩ご飯です。ダイコンおろしとナメタケの和えもの、ユウガオと油揚げのみそ汁、そして、枝豆でした。今日もコップ一杯のスモモ酒を飲みました。
先日夜、NHK のラジオ(2013.07.24)で、色素脱色の話題がクローズアップされていました。ひまわりも、植物療法(フィトテラピー)を学んでいますので、とても興味のある内容でした。
もともとこの話題は、大手の化粧品メーカーが販売する「美白化粧品」を使っておられた方々のうち、肌がまだらに白くなる「白斑」という症状が現れ、それを診察した皮膚科のお医者さんから、化粧品メーカーへ連絡が入ったという事から始まったようです。
ラジオでは、その「白斑」を専門的には「色素脱色」という表現でお話しされていました。何故そのような事が起こったかという原因について、わかりやすく次の三点を話されていました。
● 美白化粧品の中に含まれている「ロドデノール」という
○ 成分でアレルギー反応が起こる
・メラノサイトが傷む
・色素が作れなくなり色素が抜けて白くなる
○ 成分でメラノサイトが傷む
・色素が作れなくなり色素が抜けて白くなる
○ 成分でメラノサイトが強く抑制される
・色素が作れなくなり色素が抜けて白くなる
というものでした。成分によりアレルギー反応が起こった場合は、
・赤くなりかゆくなる
という事もいわれていました。また、当然のことながら治療を施せば、
○ アレルギー反応を抑制
○ メラノサイトが傷んだ場合は元に戻す治療
・元に戻るのは難しい場合もある
○ メラノサイトの抑制がなくなると元に戻る
などの治療を受ける事で、元に戻すことができるそうです。このブログでは、色素沈着に関連する記事を何度か投稿したことがあります。
・「2009.07.16 日中の活動と炎症と色素沈着との関係」
・「2009.06.24 肝斑や美白にまつわるいろいろな記事 1」
・「2007.08.31 トラネキサム酸の抗プラスミンと肝斑」
・「2007.08.26 トラネキサム酸の不思議な働き」
・「2006.11.02 メラニンとストレス」
・「2006.11.01 メラニンの役割と生成」
などの記事が、その該当する内容だと思いますが、
・「2006.11.01 メラニンの役割と生成」
では、そのブログタイトルでもわかる通り、メラニンには本来の役割がありました。
生体には、外界から受ける有害光線などの刺激を防御する仕組みを備えており、それが「メラニン」でした。メラニンは、外側の刺激を受けとめ、生きた細胞の核を守るためになくてはならない防御システムでした。
紫外線などの刺激を受けた表皮のケラチノサイトが、その情報をサイトカインという情報伝達物質を放出する事によって、メラニンを産生するメラノサイト(色素形成細胞)を活性化しました。ケラチノサイトは、表皮にある細胞のうち、メラニンを作るメラノサイトを除いた細胞で、90%以上を占めている細胞です。
下の図は、メラニンを作るメラノサイトを現しています(図は IPA 国際植物療法協会の資料を参照)。このメラノサイトは、基底細胞層の細胞の間に、10個に 1個の割合で配置されています(現在では、もっと多くの基底細胞の数に対して 1個の割合ともいわれているようです)。
メラノサイトは、メラニンを産生する細胞ですから、色素形成細胞ともいわれています。この細胞の中では、チロシンというアミノ酸の一種からメラニンが合成されます。
下の図は、アミノ酸の一種、チロシンが、どのようにメラニンへと変化していくのかを現していました。図でもおわかりのように、チロシンを酸化させる「酸化酵素チロシナーゼ(チロジナーゼ)」によって、段階的にメラニンへと変化していきました。
スタートラインは、チロシンでした。そのチロシンが、チロシナーゼという酸化酵素によって、複雑な過程を経てメラニンになっていきます。ただ、ドーパキノンというところで、分岐して、一方は、フェオメラニン(黄色色素)へ、片方は、インドールキノンからユーメラニン(黒色色素)へと合成されました。
ユーメラニンが通常よくいわれている「メラニン」で、フェオメラニンは、人や動物の毛や羽に分布しているそうです。また、皮膚にもわずかですが、分布していることが確認されているそうです。
下の図は、メラノサイトで産生されたメラニンが、表皮の中でどのような過程を経て角化角解していくのか、また、真皮にたん落したメラニンとマクロファージの関係などをあらわしていました(図は IPA 国際植物療法協会の資料を参照)。
メラノサイトで産生されたメラニンは、木の枝のように伸びた樹枝状突起の先端まで送られて、隣合わせ(あるいは隣近所)で位置しているケラチノサイトへメラノソーム(メラニン顆粒といって、合成されたメラニンがつまっている顆粒)を、受け渡します。
そのことによって、ケラチノサイト内の生きた細胞の核を傘で守るように備蓄されます。ケラチノサイトは、約 28日周期でターンオーバーを繰り返しますが、角化とともに還元されて(還元帯)色を少しずつ失っていきます。
場合によっては、メラノサイトで産生されたメラニンが真皮にたん落する、ということも起こり得ます。もちろん、この場合は、通常は、マクロファージによって、処理されます。
このように、メラニンは役割があって、生体の合目的性を持って「メラノサイト」で産生され、表皮においては、ターンオーバーの過程で還元され、真皮では、マクロファージによって処理され、跡形を残さないようになっていました。
また、下記の記事では、
・「2007.08.26 トラネキサム酸の不思議な働き」
本来「抗プラスミン」作用を示し、抗止血、抗炎症、抗アレルギーのために処方される医薬品が、厚労省から「肝斑」に対する医薬品の承認を受けた事をお伝えしました。
その「抗プラスミン」作用を示したのが「トラネキサム酸」でした。下記の図は、その構造や作用機序の概観を現していました。
また、
・「2007.08.31 トラネキサム酸の抗プラスミンと肝斑」
では、「トラネキサム酸」とメラノサイト、そして、メラニンなどの関連をご理解いただくために、再度記事を投稿させていただきました。
そのときに用いたのは、下記に示す図でした。
・「2006.11.01 メラニンの役割と生成」
という記事を、最初に引用して、メラニン本来の役割を見てきましたが、上に示した図では、メラノサイトとアミノ酸の一種「チロシン」が、いろいろな過程を経てメラニンへと変化して行く様子を再度示したものです。
いろいろな「刺激誘因物質」により、下垂体の中葉から分泌される「色素細胞刺激ホルモン」が、メラノサイトへその情報を伝えました。
一方「刺激誘因物質」により、表皮細胞であるケラチノサイトからは、「メラノサイト活性化因子」が、同じようにメラノサイトへとその情報を伝えました。
それらの情報を受け取ったメラノサイトは、アミノ酸の一種「チロシン」を材料に「酸化酵素チロシナーゼ(チロジナーゼ)」によって、段階的にメラニンへと変化させていきました。
「トラネキサム酸」は、そのメラノサイトに情報を伝える「メラノサイト活性化因子」である「プラスミン」と関係がありました。
上の図では、「酸化酵素チロシナーゼ」を抑制する「抗チロシナーゼ」作用を示す「L-システィンやビタミンC」、そして、トーパキノンを還元する働きの「ビタミンC」との関連性も示しています。
・メラノサイトは、生体を防御するためにメラニンを産生する
・メラニンの材料は、アミノ酸の一種チロシン
・そのチロシンは、いくつかの段階で「酸化酵素チロシナーゼ」の働きで代謝され、最終的にはメラニンを産生
・「L-システィンやビタミンC」は「酸化酵素チロシナーゼ」を抑制する働きをする
・「ビタミンC」は、代謝の途中で産生される「ドーパキノン」を還元する働きをする
・結果的にメラノサイトは、これらの働きにより、その分メラニンを産生することができなくなる
という関連性がありました。
また、
・「2009.06.24 肝斑や美白にまつわるいろいろな記事 1」
では、
メラノサイトが作り出すメラニンの生成に関連して、
● メラノサイト(色素形成細胞)
○ メラノサイトで産生されるメラニン(抗チロシナーゼ作用の期待)
・産生にかかわっている酵素チロシナーゼ
・メラノサイト内でのシグナル伝達
○ メラノサイトに存在する受容体(メラノサイト刺激物質抑制の期待)
・肥満細胞とヒスタミン
・線維芽細胞とメラノサイト増殖因子(MGF)
など、どの段階で、どの過程で、どのようにして産生されるのかを投稿しました。そして、
・「2009.07.16 日中の活動と炎症と色素沈着との関係」
では、色素沈着が、様々な要因によって引き起こされ、それを引き起こした原因や生成の仕組みを理解した「対応」が必要であるという考え方から、それらの仕組みを理解して、メラニンの生成から沈着に対して、どのような考え方で化粧品の処方が考えられているかを見てきました。
そのときに簡略化した図を、再度、下記に示してみました。
何故、今まで投稿してきた記事を再度見てきたのかというと、今回問題となった「ロドデノール」は、
● メラノサイト(色素形成細胞)
○ メラノサイトで産生されるメラニン(抗チロシナーゼ作用の期待)
・ロドデノールがチロシンの代わりに酵素チロシナーゼに結合
・産生にかかわっている酵素チロシナーゼの活性を阻害
・産生に関わっている酵素チロシナーゼの分解
・黒色色素の抑制
という作用機序により「メラニン生成を抑制」して「しみやそばかす」を防ぐ有効成分として、新規医薬部外品として「構成労働省の許可を取得」したそうです(2008年01月)。
当然、そのための開発段階では、実際の効果が期待できるかどうか、また、その安全性は大丈夫なのかをチェックしていたはずです。
何でも、成人女性約 330人を対象としたテストでは、その安全性が確認できたという事でした。
それが、最近になり、肌がまだらに白くなる「白斑」という症状が現れた事で問題となっています。
そういえば、化粧品のモニターに関連して、ずっと前にこのブログでも記事を書いた事がありました。
・「2006.09.27 秋田美人が化粧品のモニター」
今日未明の NHK ラジオ(2013.07.29)では、白斑の他、赤くなった、かゆみがでたと訴える方々がおられ、特に、白斑となった方々が、この事で外出する事がつらくなったという精神的なダメージを訴えておられる事が放送されていました。
余談ですが、ウェブ上では、化粧品メーカーが商品の広告宣伝を自粛する動きがあり、その事による経済的なダメージが避けられない状況である事が伝えられていました。
そうでなくとも、毎日、NHKラジオのニュースで放送されています。経済的なダメージというよりも、患者さんの肌や心身へのダメージの大きさを考えると、当然の事だと思います。
今日は、全般的には雲が多く、そんな中でその雲の切れ間からお日さまが姿を現し、そしてまた曇る・・・・そんな天気の繰り返しでした。
ただ、気温がとても高く推移し、29.8度(13:11)の最高気温を示す蒸し暑い一日でした。
明日の天気は「曇り」と回復基調にあるようです。その後、八月からはお日さまのマークが現れています。もうすぐ梅雨が明けてくれるでしょうか。
24時の気温は 24.9度とかなり高めでした。明日の最低気温は 21度、最高気温は 30度と、真夏日の暑い一日となるようです。
● 関連記事
・「2009.07.16 日中の活動と炎症と色素沈着との関係」
・「2009.06.24 肝斑や美白にまつわるいろいろな記事 1」
・「2007.08.31 トラネキサム酸の抗プラスミンと肝斑」
・「2007.08.26 トラネキサム酸の不思議な働き」
・「2006.11.02 メラニンとストレス」
・「2006.11.01 メラニンの役割と生成」
・「2006.10.18 AMPの若返り効果と植物療法」
・「2006.05.31 いろいろな皮膚のトラブル」
・「2005.08.17 肌や身体と季節の関係」
○ 履歴 : 2012「2012.07.29 真夏日の中ブログ再構築作業と草取り作業」24.6 / 30.5 24時
○ 気温 : 昨日の最低 21.4(03:06)最高 27.5(14:45)24時現在
○ 気温 : 今日の最低 20.8(05:17)最高 29.8(13:11)24時現在
今日の朝は、雲はあるものの、お日さまが顔を出していました。ただ、その後徐々に曇り始め、空全体が薄い雲に覆われてきました。
ところが、午前中の後半になると再びお日さまが顔を出し、とても蒸し暑いお昼前となりました。このように、お日さまが姿を現し、曇り空となり、再びお日さまが顔をだす、そんな天気が、午後にも続きました。
ただ、お日さまが顔を出し始めていた午前十一時頃から気温が上がりだし、午後五時までは、28度台から 29度台で推移しました(毎正時の気温)。
その間、13:11 には、今日の最高気温 29.8度を記録したようです。雨は降りませんでしたが、本当に蒸し暑い天気でした。
下の写真、左は、朝(08:40頃)の様子です。この頃には、薄雲が広がり始め、顔を出していたお日さまが見えなくなりました。
そんな中、秋の花のイメージの代表格、コスモスの花を見つけました。おそらく自生したものだと思います。アスファルトの裂け目から花芽を伸ばしていました。
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上の写真、右と、下の写真、左・中央は、夏を代表する花でしょうか。ノウゼンカズラとサルスベリの花です。左の写真の名前が思い出せませんでした。
お昼前に郵便局へ歩いて行きましたが、そのときに見かけた花たちです。蒸し暑くて汗ビッショリになりました。
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上の写真、右と、下の写真は、今日のお昼ご飯です。生タマゴ入りレンズ豆カレーライス、ユウガオのスープ、鶏肉とキュウリとカニカマの和えものコリアンダー風味、そして、デザートの白玉レンズ豆でした。
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今日は、午後三時過ぎに山へ向かいました。下の写真、左は、バッタです。キンモクセイの葉っぱの上にとまっていました。
中央と右は、今日のラベンダー畑の様子です。畑手前の堆肥の上からカボチャの葉っぱを見つけました。
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最初は、ボリジの葉っぱかとばかり思っていましたが、よく見てみると、カボチャの葉っぱです。大きくなってきてカボチャである事が確認できました。
それも、草刈りの後から花芽を伸ばしたものでした。一斉にいたるところに葉っぱがでていました。下の写真、左は、畑手前にある有機肥料の山の上に根をおろしたカボチャの葉っぱです。
中央は、地面にでた葉っぱです。雨が多く降っている事と、暖かな気温が続いていたからだと思います。草刈り前は、雨は多くても涼しい気温でした。
右は、わが家のサルスベリです。今年も、カモシカに幼い花芽が食べられたようです。今年は、花は無理でしょうか?
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下の写真は、今日の晩ご飯です。鶏肉と豆富の肉だんご、ダイコンとクルマフとまいたけの煮つけ、そして、キュウリとカニカマの酢のものでした。
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下の写真も、今日の晩ご飯です。ダイコンおろしとナメタケの和えもの、ユウガオと油揚げのみそ汁、そして、枝豆でした。今日もコップ一杯のスモモ酒を飲みました。
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先日夜、NHK のラジオ(2013.07.24)で、色素脱色の話題がクローズアップされていました。ひまわりも、植物療法(フィトテラピー)を学んでいますので、とても興味のある内容でした。
もともとこの話題は、大手の化粧品メーカーが販売する「美白化粧品」を使っておられた方々のうち、肌がまだらに白くなる「白斑」という症状が現れ、それを診察した皮膚科のお医者さんから、化粧品メーカーへ連絡が入ったという事から始まったようです。
ラジオでは、その「白斑」を専門的には「色素脱色」という表現でお話しされていました。何故そのような事が起こったかという原因について、わかりやすく次の三点を話されていました。
● 美白化粧品の中に含まれている「ロドデノール」という
○ 成分でアレルギー反応が起こる
・メラノサイトが傷む
・色素が作れなくなり色素が抜けて白くなる
○ 成分でメラノサイトが傷む
・色素が作れなくなり色素が抜けて白くなる
○ 成分でメラノサイトが強く抑制される
・色素が作れなくなり色素が抜けて白くなる
というものでした。成分によりアレルギー反応が起こった場合は、
・赤くなりかゆくなる
という事もいわれていました。また、当然のことながら治療を施せば、
○ アレルギー反応を抑制
○ メラノサイトが傷んだ場合は元に戻す治療
・元に戻るのは難しい場合もある
○ メラノサイトの抑制がなくなると元に戻る
などの治療を受ける事で、元に戻すことができるそうです。このブログでは、色素沈着に関連する記事を何度か投稿したことがあります。
・「2009.07.16 日中の活動と炎症と色素沈着との関係」
・「2009.06.24 肝斑や美白にまつわるいろいろな記事 1」
・「2007.08.31 トラネキサム酸の抗プラスミンと肝斑」
・「2007.08.26 トラネキサム酸の不思議な働き」
・「2006.11.02 メラニンとストレス」
・「2006.11.01 メラニンの役割と生成」
などの記事が、その該当する内容だと思いますが、
・「2006.11.01 メラニンの役割と生成」
では、そのブログタイトルでもわかる通り、メラニンには本来の役割がありました。
生体には、外界から受ける有害光線などの刺激を防御する仕組みを備えており、それが「メラニン」でした。メラニンは、外側の刺激を受けとめ、生きた細胞の核を守るためになくてはならない防御システムでした。
紫外線などの刺激を受けた表皮のケラチノサイトが、その情報をサイトカインという情報伝達物質を放出する事によって、メラニンを産生するメラノサイト(色素形成細胞)を活性化しました。ケラチノサイトは、表皮にある細胞のうち、メラニンを作るメラノサイトを除いた細胞で、90%以上を占めている細胞です。
下の図は、メラニンを作るメラノサイトを現しています(図は IPA 国際植物療法協会の資料を参照)。このメラノサイトは、基底細胞層の細胞の間に、10個に 1個の割合で配置されています(現在では、もっと多くの基底細胞の数に対して 1個の割合ともいわれているようです)。
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メラノサイトは、メラニンを産生する細胞ですから、色素形成細胞ともいわれています。この細胞の中では、チロシンというアミノ酸の一種からメラニンが合成されます。
下の図は、アミノ酸の一種、チロシンが、どのようにメラニンへと変化していくのかを現していました。図でもおわかりのように、チロシンを酸化させる「酸化酵素チロシナーゼ(チロジナーゼ)」によって、段階的にメラニンへと変化していきました。
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スタートラインは、チロシンでした。そのチロシンが、チロシナーゼという酸化酵素によって、複雑な過程を経てメラニンになっていきます。ただ、ドーパキノンというところで、分岐して、一方は、フェオメラニン(黄色色素)へ、片方は、インドールキノンからユーメラニン(黒色色素)へと合成されました。
ユーメラニンが通常よくいわれている「メラニン」で、フェオメラニンは、人や動物の毛や羽に分布しているそうです。また、皮膚にもわずかですが、分布していることが確認されているそうです。
下の図は、メラノサイトで産生されたメラニンが、表皮の中でどのような過程を経て角化角解していくのか、また、真皮にたん落したメラニンとマクロファージの関係などをあらわしていました(図は IPA 国際植物療法協会の資料を参照)。
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メラノサイトで産生されたメラニンは、木の枝のように伸びた樹枝状突起の先端まで送られて、隣合わせ(あるいは隣近所)で位置しているケラチノサイトへメラノソーム(メラニン顆粒といって、合成されたメラニンがつまっている顆粒)を、受け渡します。
そのことによって、ケラチノサイト内の生きた細胞の核を傘で守るように備蓄されます。ケラチノサイトは、約 28日周期でターンオーバーを繰り返しますが、角化とともに還元されて(還元帯)色を少しずつ失っていきます。
場合によっては、メラノサイトで産生されたメラニンが真皮にたん落する、ということも起こり得ます。もちろん、この場合は、通常は、マクロファージによって、処理されます。
このように、メラニンは役割があって、生体の合目的性を持って「メラノサイト」で産生され、表皮においては、ターンオーバーの過程で還元され、真皮では、マクロファージによって処理され、跡形を残さないようになっていました。
また、下記の記事では、
・「2007.08.26 トラネキサム酸の不思議な働き」
本来「抗プラスミン」作用を示し、抗止血、抗炎症、抗アレルギーのために処方される医薬品が、厚労省から「肝斑」に対する医薬品の承認を受けた事をお伝えしました。
その「抗プラスミン」作用を示したのが「トラネキサム酸」でした。下記の図は、その構造や作用機序の概観を現していました。
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また、
・「2007.08.31 トラネキサム酸の抗プラスミンと肝斑」
では、「トラネキサム酸」とメラノサイト、そして、メラニンなどの関連をご理解いただくために、再度記事を投稿させていただきました。
そのときに用いたのは、下記に示す図でした。
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・「2006.11.01 メラニンの役割と生成」
という記事を、最初に引用して、メラニン本来の役割を見てきましたが、上に示した図では、メラノサイトとアミノ酸の一種「チロシン」が、いろいろな過程を経てメラニンへと変化して行く様子を再度示したものです。
いろいろな「刺激誘因物質」により、下垂体の中葉から分泌される「色素細胞刺激ホルモン」が、メラノサイトへその情報を伝えました。
一方「刺激誘因物質」により、表皮細胞であるケラチノサイトからは、「メラノサイト活性化因子」が、同じようにメラノサイトへとその情報を伝えました。
それらの情報を受け取ったメラノサイトは、アミノ酸の一種「チロシン」を材料に「酸化酵素チロシナーゼ(チロジナーゼ)」によって、段階的にメラニンへと変化させていきました。
「トラネキサム酸」は、そのメラノサイトに情報を伝える「メラノサイト活性化因子」である「プラスミン」と関係がありました。
上の図では、「酸化酵素チロシナーゼ」を抑制する「抗チロシナーゼ」作用を示す「L-システィンやビタミンC」、そして、トーパキノンを還元する働きの「ビタミンC」との関連性も示しています。
・メラノサイトは、生体を防御するためにメラニンを産生する
・メラニンの材料は、アミノ酸の一種チロシン
・そのチロシンは、いくつかの段階で「酸化酵素チロシナーゼ」の働きで代謝され、最終的にはメラニンを産生
・「L-システィンやビタミンC」は「酸化酵素チロシナーゼ」を抑制する働きをする
・「ビタミンC」は、代謝の途中で産生される「ドーパキノン」を還元する働きをする
・結果的にメラノサイトは、これらの働きにより、その分メラニンを産生することができなくなる
という関連性がありました。
また、
・「2009.06.24 肝斑や美白にまつわるいろいろな記事 1」
では、
メラノサイトが作り出すメラニンの生成に関連して、
● メラノサイト(色素形成細胞)
○ メラノサイトで産生されるメラニン(抗チロシナーゼ作用の期待)
・産生にかかわっている酵素チロシナーゼ
・メラノサイト内でのシグナル伝達
○ メラノサイトに存在する受容体(メラノサイト刺激物質抑制の期待)
・肥満細胞とヒスタミン
・線維芽細胞とメラノサイト増殖因子(MGF)
など、どの段階で、どの過程で、どのようにして産生されるのかを投稿しました。そして、
・「2009.07.16 日中の活動と炎症と色素沈着との関係」
では、色素沈着が、様々な要因によって引き起こされ、それを引き起こした原因や生成の仕組みを理解した「対応」が必要であるという考え方から、それらの仕組みを理解して、メラニンの生成から沈着に対して、どのような考え方で化粧品の処方が考えられているかを見てきました。
そのときに簡略化した図を、再度、下記に示してみました。
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何故、今まで投稿してきた記事を再度見てきたのかというと、今回問題となった「ロドデノール」は、
● メラノサイト(色素形成細胞)
○ メラノサイトで産生されるメラニン(抗チロシナーゼ作用の期待)
・ロドデノールがチロシンの代わりに酵素チロシナーゼに結合
・産生にかかわっている酵素チロシナーゼの活性を阻害
・産生に関わっている酵素チロシナーゼの分解
・黒色色素の抑制
という作用機序により「メラニン生成を抑制」して「しみやそばかす」を防ぐ有効成分として、新規医薬部外品として「構成労働省の許可を取得」したそうです(2008年01月)。
当然、そのための開発段階では、実際の効果が期待できるかどうか、また、その安全性は大丈夫なのかをチェックしていたはずです。
何でも、成人女性約 330人を対象としたテストでは、その安全性が確認できたという事でした。
それが、最近になり、肌がまだらに白くなる「白斑」という症状が現れた事で問題となっています。
そういえば、化粧品のモニターに関連して、ずっと前にこのブログでも記事を書いた事がありました。
・「2006.09.27 秋田美人が化粧品のモニター」
今日未明の NHK ラジオ(2013.07.29)では、白斑の他、赤くなった、かゆみがでたと訴える方々がおられ、特に、白斑となった方々が、この事で外出する事がつらくなったという精神的なダメージを訴えておられる事が放送されていました。
余談ですが、ウェブ上では、化粧品メーカーが商品の広告宣伝を自粛する動きがあり、その事による経済的なダメージが避けられない状況である事が伝えられていました。
そうでなくとも、毎日、NHKラジオのニュースで放送されています。経済的なダメージというよりも、患者さんの肌や心身へのダメージの大きさを考えると、当然の事だと思います。
今日は、全般的には雲が多く、そんな中でその雲の切れ間からお日さまが姿を現し、そしてまた曇る・・・・そんな天気の繰り返しでした。
ただ、気温がとても高く推移し、29.8度(13:11)の最高気温を示す蒸し暑い一日でした。
明日の天気は「曇り」と回復基調にあるようです。その後、八月からはお日さまのマークが現れています。もうすぐ梅雨が明けてくれるでしょうか。
24時の気温は 24.9度とかなり高めでした。明日の最低気温は 21度、最高気温は 30度と、真夏日の暑い一日となるようです。
● 関連記事
・「2009.07.16 日中の活動と炎症と色素沈着との関係」
・「2009.06.24 肝斑や美白にまつわるいろいろな記事 1」
・「2007.08.31 トラネキサム酸の抗プラスミンと肝斑」
・「2007.08.26 トラネキサム酸の不思議な働き」
・「2006.11.02 メラニンとストレス」
・「2006.11.01 メラニンの役割と生成」
・「2006.10.18 AMPの若返り効果と植物療法」
・「2006.05.31 いろいろな皮膚のトラブル」
・「2005.08.17 肌や身体と季節の関係」