もう二年以上前のことですが、2003年01月22日付、秋田さきがけ新報 (7) 「からだホットライン」で、

サプリメント、特にビタミンA、ビタミンCなどを投与しても、ガンの進行阻止や患者の生存期間を延ばすことに、評価ランクをみると「反対」である」との評価結果がありました。これらの評価の理由をみてみると、放射線や化学療法との一部と併用すると、これら西洋医学における治療効果を弱めることになるために「反対」という評価でした。

フィトテラピー(植物療法)の概念には、内面管理のための「
分子整合栄養医学」を取り入れています。これは「生体を構成する分子の異常が病気の原因になる」ということを出発点としています。そのためには「分子の濃度を変動させることによって、生体の持っている自然治癒力と恒常性を活性化させることで、発病の抑制や病態の改善はかる」ことであり、こういうことができるビタミンなどの摂取が重要であるという考え方です。

三石巌氏著、「
健康自主管理のための栄養学」(太平出版社1996.08.26 第7刷発行)P90には、「ビタミンCは、酵素の共同因子としてはたらくばかりでなく、活性酸素除去作用ももっています。とにかくこの活性酸素は、ガンをふくむ成人病や老化現象にふかくかかわるものなので、それの除去にはたいへんな価値があるのです。」とあり、ガンが活性酸素と深く関わり合いがあり、その活性酸素を除去する作用にビタミンCをかかげています。

ガンを予防するために活性酸素除去作用のあるビタミン類を摂取することに対しても「
反対」という評価が与えられるのか、あるいはガンと診断されて、そのガンの治療をすることでガン細胞のみならず、正常な細胞までをも破壊してしまう放射線や化学療法が「受容できる」ものなのか、非常にむずかしい判断です。

ビタミンCはガン細胞には特異的に働きますが、正常細胞に障害を与えず(共鳴)、たくさん投与することで、コラーゲンの生成を増大し、腫瘍のまわりを取り囲む作用(コラーゲンバリアー)もあるといわれています。

評価の基準が「放射線や化学療法の治療効果を弱める」基準で判断されているところが、とても気になるところです。

現在では、自律神経と免疫の法則(福田安保理論)により、活性酸素は、交感神経緊張による免疫細胞の「顆粒球」の働きが過剰に働きすぎることにより発生することが分かってきています。一番なのは、交感神経、副交感神経の「自然と調和するゆらぎ」にあるのではないでしょうか。もちろん、ビタミンCは大切なビタミンにかわりはありません。

なお、「
からだホットライン」で取りあげている記事は、米ハーバード大の研究グループがまとめ、2002年12月03日号米医学誌「内科学アナルズ」に報告されたものだそうです。

詳しい資料は、下記のホームページを参照下さい。

Global Risk Communications Newsletter