○ 履歴 : 2011「2011.10.14 野ブドウ(会津ではブスの実?)の収穫 2011」8.0 / 23.9 24時
○ 履歴 : 2012「2012.10.14 銀寄や農林四号が落ち始めた栗畑 2012」11.0 / 21.1 24時
○ 気温 : 昨日の最低 18.2(05:53)最高 26.3(13:16)東京 24時現在
○ 気温 : 今日の最低 16.0(05:43)最高 25.6(13:32)東京(7.8 / 20.5 秋田)24時現在
今日の東京も、朝から快晴の天気に恵まれ、昨日にも劣らぬ素晴らしい青空が広がっていました。ただ、昨日と違ったのは、昼過ぎから曇り出し、夕方には真っ黒な雲が空一杯に広がっていました。
天気がだんだん下り坂となっているのでしょうか。今日の後半は曇りがちの天気でしたが、それにしても素晴らしい青空に恵まれた連休でした。
気温の方は、16.0度の最低気温を示しました。最高気温も、昨日同様、夏日となりましたが、活発に動かない限りは、まずまずの気温でした。秋田では、7.8度まで下がったようです。
下の写真、左は、朝食です。中央は、本郷通りから聖橋方向へ望んだ風景です。真っ青な空が広がっていました。右は、二日目となるアロマテラピーセミナーです。
今日のセミナーは、お昼を 30分ほど過ぎて、前半が終わりました。昨日は、食事を頼んだもののあまりにも混んでいて、セミナー開始直前に慌ただしく食べましたが、今日は、30分程ずれたため、余裕を持ってお昼ご飯を食べる事ができました。
下の写真、左は、鳥の唐揚げ定食です。帰りの新幹線は、17:56 発のこまち 45号でした。最終の新幹線を希望していたのですが、一ヶ月前のさらに一週間前、かなり早めに予約したのですが、取れませんでした。
そのため、セミナーが終了して(16:30)すぐ、表参道へ向かい、いつもお世話になっているサロンに一年ぶりに訪ねたのですが、お店にいた時間が約 10分程でした。
そのまま折り返し東京駅まで向かうというハードなスケジュールでした。中央と右は、17:11 頃の表参道の様子です。
下の写真、左は、17:56 発のこまち 45号です。が・・・・何だか、スーパーこまち号みたいです。あれぇ?どうだったのかなぁ。時刻表上は、こまち 45号なんですけど・・・・?。
中央は、新幹線の中で食べたカツサンドです。サロンのオーナーさんからいただきました。時間がなかったのでとても有り難かったです。どうもありがとうございました。
右は、22:21 頃の外の様子です。秋田駅東口に到着してから、お店の方へ戻りましたが、その時に撮った風景です。お月さま(半月)がきれいでした。イチョウの葉っぱが黄色になっていました。
今日のアロマテラピーセミナーの内容は、「歴史に学ぶ精油処方」というタイトルで行われた - 香水、キフィ、バスソルトほか - の処方例を通して、昨日とはまた別の角度から、アロマテラピーの有用性を学ぶものでした。
昨日のアロマテラピーセミナーは、「研究・臨床データを基にしたアプローチ」 - アロマテラピーでの可能性 - というタイトルと内容で行われましたが、こんにち、心と身体の相互関係が明らかにされ、自律神経系や内分泌系を介して、免疫系にも影響の及ぶことが理解されています。
そのため、そういった心や身体にも働きかける「香水やキフィ、バスソルト」など、長い間使われてきた処方を研究し、様々な場面において適用できる精油の素晴らしさを知ることも大切なアロマテラピーです。
そんな事で、今日のテーマである「香りの力と歴史」のお話しから始まりました。
「皆さんおはようございます。今日が東京での最終日です。特に、選びましたテーマ、私も大変熱を入れている香水で、平凡な香水ではなく、精油を使った香水です。
この情熱をこんなに大勢の方と分かちあえるのを大変光栄に思います。
昨日は写真を撮られましたが、今度は、私の方が皆さんの写真を撮りたいと思います。はいできました。
香りの力というタイトルですが、これは、鼻を通して、嗅覚で感じた力ですが、これを止める事はできません。
人間はもとより、いろいろな感覚の中で、嗅覚だけが詳しくわかっていません。この香りの力、世界のどの文明、宗教、儀式、魔術に香りが使われています。
この香りは、鼻を通して心の奥深く入り、魂まで届き、そして、いろいろな感情、自分の心の中で働きます。
香りの力は、非常に強いので特別な人の手、主教、宗教儀式を司る人々に任されます。
嗅覚は人間の一番大事な、なくてはならない呼吸器と直結しているので、その香りの力を利用するには、確かな知識を持っている人たちが、人を操る事さえできる力を発揮します。」
というお話しでスタートしました。今日のテーマは、非常に奥の深い内容でした。芳香植物の持つ「香りの力」が、ある歴史のあるシーンの中では、どのように使われていたのか、その目的はいったいどこにあったのか・・・・などなど、非常に魅力的な内容でした。
現在は、芳香植物から取り出した精油を利用しますが、その基となる精油がいったいどこで作り出され、どのようにして取り出されるのかなどのお話しにも言及されました。
ただ、現代の科学を持ってしても、芳香植物から、何故このような香りが作り出されるのかを明らかにするこができていないそうです。
そうそう、確か、このセミナーの中では、一つのルールがあったように記憶しています。それは、芳香植物を抽出する際に利用する蒸留の方法によって、その取り出された香りをどのように表現するのか、という事でした。
通常、水蒸気蒸留方法で抽出された香りは「エッセンシャルオイル」、そして、柑橘系の芳香植物の果皮を圧搾して抽出された香りは「エッセンス」と呼ばれていました。それらを合わせて便宜的に「エッセンシャルオイル」または「精油」と表現されていました。
今回のセミナーでは、それらの使い分けがなく「エッセンス」という表現がかなりの場面で使われていたようです。もちろん、香水を作るときにとても大切な香りのノートのお話しでは、アブソリュートという表現が区別されて使われていましたが・・・・。
「昔から、精油を食べ物に使うということが行われてきました。もう一つ、芳香植物、あるいは精油をエッセンスとも呼びます。フランスでは芳香植物をもう一つの言い方で香りの植物といいます。」
とお話しされていました。
今日のセミナーの前半は、著者のお名前を聞き取れませんでしたが、「香水」という名の小説に、香りの力が説かれており、そこに登場する「香水」の伝統的、そして、歴史的な背景のお話しでした。
「現在、香りは気持ちがよい、美しい香りというような意味に取られていますが、昔は香水は、また別な意味で使われていました。
この香水という言葉、パフューム、パルファンといいますが、これはフュームとは、くん蒸する、くん蒸によってというのが語源です。
本来は、体につけるものではなくて、炊いてその煙りを嗅いで利用していました。」
として、現在イメージできる「香水」とは違い、炊いてその煙を嗅ぐ「くん蒸」を意味していたんですね。面白い事に、下記のようなお話しで、香りと人間の嗅覚との関係をいいあらわされ、その事で、「治す、癒す」という意味にもつながっている事がわかりました。
「自然の香水ばかりではなくて、現在では、合成の香水も存在します。
この合成の香水は、天然の香水に似てはいますが、嗅覚は非常に優れていて、その違いを微妙に感じ取ることができます。
自然の香水の中にある成分と、合成の香水の中にある成分の違いを、脳が識別します。人間は、嗅覚を通して、生化学成分を本能的に見分ける事ができます。
その証拠に、嗅覚を失った人は、早いうちにうつ病になることがよくあります。人生において、嗅覚は大切で、周りに香りがないと、暮らしの中に空きが出来たような印象を受けます。
極端な例では、嗅覚をなくした患者さんが自殺願望を持つ体験をしています。香水は、誘惑の手段だけではなくて、歴史を見ても、その他の重要な意味を持っています。
香水が治す、癒すという意味がよくわかってきます。自然の香水ですから、精油はここでは純粋なものを使います。」
とお話しされていました。その他に、お料理や化粧品などの分野でのお話しもありましたが、
「お勧めしたいのは、この精油は、病気を治すために使う、こちらは香りで自分を引き立てる役に使うと、いちいち壁を作らない様にして下さい。それぞれのほんのわずかな成分が混じり合って効果を現す事があるからです。」
というご忠告もされていました。そして、歴史的にみて、香りの力が、どういった地域で、どのような目的で、どのように使われていたのかというような詳細なお話しがされていました。
「昔から、古代文明では香水は技術の中心でもありました。
芸術である前に社会で重要な役割を果たしていました。もっとも古い歴史、ギリシャ、エジプト、ペルシャ、中国などの歴史をたどります。
香水技術は、神聖な芸術でした。人が考えた理想的な神々への伝達手段でした。そこで、香りを炊いてくん蒸して煙りによって祈りを運ばせていました。
香水は、神に属するだけでなく人間の生活にも浸透していました。中国では家は自然の風の運ぶ香りで満たされていました。
ジャスミン、キンモクセイなどの芳香植物が庭に植えられます。ギリシャでは玄関に入る前に鉢植えのバジルを触れるとその主人とお客様が守られるといわれています。」
また、香水がどのように作られていくのかなど、調香の基本的な概念である「揮発スピード」やそれらのスピードに該当する精油とアルコールの構成手法などのお話しが続きました。
・「2008.01.11 音のオーケストレーションと香りのアコード」
午後のセミナーでは、今日のセミナータイトルである「歴史に学ぶ精油処方」が、午前中の後半に引き続き行われました。会場には、それらの処方を実際に体験できる「ムエット」が回されました。
下記のリストは、今回学んだ内容を表しています。
○ 香水はどのように作られて行くのでしょうか?
○ オリエンタル系
・100%天然のオリエンタルの香水
・古代エジプトキフィを再現した香水
・ハンカチのための香水
○ オーデコロン
・少し個性的なオーデコロン
・ラベンダーオーデコロン
・夕暮れ用の不思議なカクテル 1
・夕暮れ用の不思議なカクテル 2
○ ソリフロール
・ソリフロール 1
・ソリフロール 2
・ソリフロール 3
○ 家の中の香り
○ アロマ・マッサージ・オイル
・ストレスを和らげるマッサージオイル
・鎮静作用と催淫作用のあるマッサージオイル
・催淫作用のあるマッサージオイル
・セルライトに効果のあるマッサージオイル
・毛髪ケア用オイル
・フケ予防
○フレグランス・バスソルト
処方の合間に、その処方に使われている精油の紹介がありました。昨日もそうだったのですが、乱獲などで絶滅が危惧されている芳香植物も少なくなく、そのための対策などもお話しされ、その背景にある理由や要因などについては、考えさせられる事が多々ありました。
・ティートゥリー Melaleuca alternifolia
・ラヴィンツァラ Cinnamomum camphora (Ex. Ravensara aromatica)
・サンダルウッド Santalum austrocaledonicum
・ローズウッド Aniba rosaeodora
などが、絶滅危惧種として挙げられていたようです。
そして、今日の講演の最後となりますが、
「毎年こうして訪れて皆様のお顔を拝見ると、益々私がここに来る理由と、自分自身も非常に楽しみに、そして、喜びを感じています。
昨日、科学的医学的にアロマテラピー、にさらに信頼性を与えるためのいろいろな文献をご紹介しながら講義をしました。
昨日は、医療のための講義でした。我々のすべての器官から精油は器官に働きかけます。
そういう理由から、今日はまた違った面の精油の働き、遊び的な雰囲気を入れた講義を一日しました。
人は、健康を保つためには、薬だけでは得られません。そこに喜びがあって初めて健康な生活が送れます。
今日のような香水の面で役に立つ、そして、同時に医療、薬として役に立つという、どのレベルでも役に立つというのが精油の特徴です。
また来年も、再来年も、通訳と一緒にこの精油と一緒に歩む旅、そして、驚きと発見を続けていきたいと思います。
日本語をもたらすという精油を使っていませんので、通訳なしでは・・・・。皆様のご協力がなければ、今年まで来れなかったと思います。心からお礼を述べたいと思います。
今日の講義で、性的魅力、魅惑、エロチックな事、それだけを覚えてお帰りにならないように。
どうぞ無事にお帰りになって、また元気で来年もお会いしましょう。」
と、二日間に渡ったセミナーの締めくくりとなるお話しを、ユニークな表現でされていました。もちろん、会場は笑いと拍手に包まれました。
時間がなく、あまり要領よくまとめることができませんでしたが、セミナーの概要をお伝えできていれば幸いです。
なお、「・・・ 」内 は、当日、セミナー会場で、パソコンに直接入力した文章を、いただいた資料をもとに、改めて編集しなおした「ひまわり個人の資料」です。
したがって、タイプミス、解釈の間違い等があるかもしれません。個人の勉強にご利用いただくのは大変結構な事なのですが、その範囲を超えてのご使用は「著作権法上の問題に抵触する場合があります」ので、くれぐれもご注意をお願い致します。
● 関連記事
・「2013.10.13 快晴の空にキンモクセイが映える日アロマテラピーセミナー1 2013」
・「2012.09.17 アロマテラピーセミナー二日目 2012」
・「2012.09.16 約一年ぶりの上京とアロマテラピーセミナー 2012」
・「2012.09.17 アロマテラピーセミナー二日目 2012」
・「2011.10.10 アロマテラピーセミナー 2011 その2」
・「2011.10.09 アロマテラピーセミナー 2011 その1」
・「2010.10.11 アロマテラピーセミナー 2010 その2」
・「2010.10.10 アロマテラピーセミナー 2010 その1」
○ 履歴 : 2012「2012.10.14 銀寄や農林四号が落ち始めた栗畑 2012」11.0 / 21.1 24時
○ 気温 : 昨日の最低 18.2(05:53)最高 26.3(13:16)東京 24時現在
○ 気温 : 今日の最低 16.0(05:43)最高 25.6(13:32)東京(7.8 / 20.5 秋田)24時現在
今日の東京も、朝から快晴の天気に恵まれ、昨日にも劣らぬ素晴らしい青空が広がっていました。ただ、昨日と違ったのは、昼過ぎから曇り出し、夕方には真っ黒な雲が空一杯に広がっていました。
天気がだんだん下り坂となっているのでしょうか。今日の後半は曇りがちの天気でしたが、それにしても素晴らしい青空に恵まれた連休でした。
気温の方は、16.0度の最低気温を示しました。最高気温も、昨日同様、夏日となりましたが、活発に動かない限りは、まずまずの気温でした。秋田では、7.8度まで下がったようです。
下の写真、左は、朝食です。中央は、本郷通りから聖橋方向へ望んだ風景です。真っ青な空が広がっていました。右は、二日目となるアロマテラピーセミナーです。
今日のセミナーは、お昼を 30分ほど過ぎて、前半が終わりました。昨日は、食事を頼んだもののあまりにも混んでいて、セミナー開始直前に慌ただしく食べましたが、今日は、30分程ずれたため、余裕を持ってお昼ご飯を食べる事ができました。
下の写真、左は、鳥の唐揚げ定食です。帰りの新幹線は、17:56 発のこまち 45号でした。最終の新幹線を希望していたのですが、一ヶ月前のさらに一週間前、かなり早めに予約したのですが、取れませんでした。
そのため、セミナーが終了して(16:30)すぐ、表参道へ向かい、いつもお世話になっているサロンに一年ぶりに訪ねたのですが、お店にいた時間が約 10分程でした。
そのまま折り返し東京駅まで向かうというハードなスケジュールでした。中央と右は、17:11 頃の表参道の様子です。
下の写真、左は、17:56 発のこまち 45号です。が・・・・何だか、スーパーこまち号みたいです。あれぇ?どうだったのかなぁ。時刻表上は、こまち 45号なんですけど・・・・?。
中央は、新幹線の中で食べたカツサンドです。サロンのオーナーさんからいただきました。時間がなかったのでとても有り難かったです。どうもありがとうございました。
右は、22:21 頃の外の様子です。秋田駅東口に到着してから、お店の方へ戻りましたが、その時に撮った風景です。お月さま(半月)がきれいでした。イチョウの葉っぱが黄色になっていました。
今日のアロマテラピーセミナーの内容は、「歴史に学ぶ精油処方」というタイトルで行われた - 香水、キフィ、バスソルトほか - の処方例を通して、昨日とはまた別の角度から、アロマテラピーの有用性を学ぶものでした。
昨日のアロマテラピーセミナーは、「研究・臨床データを基にしたアプローチ」 - アロマテラピーでの可能性 - というタイトルと内容で行われましたが、こんにち、心と身体の相互関係が明らかにされ、自律神経系や内分泌系を介して、免疫系にも影響の及ぶことが理解されています。
そのため、そういった心や身体にも働きかける「香水やキフィ、バスソルト」など、長い間使われてきた処方を研究し、様々な場面において適用できる精油の素晴らしさを知ることも大切なアロマテラピーです。
そんな事で、今日のテーマである「香りの力と歴史」のお話しから始まりました。
「皆さんおはようございます。今日が東京での最終日です。特に、選びましたテーマ、私も大変熱を入れている香水で、平凡な香水ではなく、精油を使った香水です。
この情熱をこんなに大勢の方と分かちあえるのを大変光栄に思います。
昨日は写真を撮られましたが、今度は、私の方が皆さんの写真を撮りたいと思います。はいできました。
香りの力というタイトルですが、これは、鼻を通して、嗅覚で感じた力ですが、これを止める事はできません。
人間はもとより、いろいろな感覚の中で、嗅覚だけが詳しくわかっていません。この香りの力、世界のどの文明、宗教、儀式、魔術に香りが使われています。
この香りは、鼻を通して心の奥深く入り、魂まで届き、そして、いろいろな感情、自分の心の中で働きます。
香りの力は、非常に強いので特別な人の手、主教、宗教儀式を司る人々に任されます。
嗅覚は人間の一番大事な、なくてはならない呼吸器と直結しているので、その香りの力を利用するには、確かな知識を持っている人たちが、人を操る事さえできる力を発揮します。」
というお話しでスタートしました。今日のテーマは、非常に奥の深い内容でした。芳香植物の持つ「香りの力」が、ある歴史のあるシーンの中では、どのように使われていたのか、その目的はいったいどこにあったのか・・・・などなど、非常に魅力的な内容でした。
現在は、芳香植物から取り出した精油を利用しますが、その基となる精油がいったいどこで作り出され、どのようにして取り出されるのかなどのお話しにも言及されました。
ただ、現代の科学を持ってしても、芳香植物から、何故このような香りが作り出されるのかを明らかにするこができていないそうです。
そうそう、確か、このセミナーの中では、一つのルールがあったように記憶しています。それは、芳香植物を抽出する際に利用する蒸留の方法によって、その取り出された香りをどのように表現するのか、という事でした。
通常、水蒸気蒸留方法で抽出された香りは「エッセンシャルオイル」、そして、柑橘系の芳香植物の果皮を圧搾して抽出された香りは「エッセンス」と呼ばれていました。それらを合わせて便宜的に「エッセンシャルオイル」または「精油」と表現されていました。
今回のセミナーでは、それらの使い分けがなく「エッセンス」という表現がかなりの場面で使われていたようです。もちろん、香水を作るときにとても大切な香りのノートのお話しでは、アブソリュートという表現が区別されて使われていましたが・・・・。
「昔から、精油を食べ物に使うということが行われてきました。もう一つ、芳香植物、あるいは精油をエッセンスとも呼びます。フランスでは芳香植物をもう一つの言い方で香りの植物といいます。」
とお話しされていました。
今日のセミナーの前半は、著者のお名前を聞き取れませんでしたが、「香水」という名の小説に、香りの力が説かれており、そこに登場する「香水」の伝統的、そして、歴史的な背景のお話しでした。
「現在、香りは気持ちがよい、美しい香りというような意味に取られていますが、昔は香水は、また別な意味で使われていました。
この香水という言葉、パフューム、パルファンといいますが、これはフュームとは、くん蒸する、くん蒸によってというのが語源です。
本来は、体につけるものではなくて、炊いてその煙りを嗅いで利用していました。」
として、現在イメージできる「香水」とは違い、炊いてその煙を嗅ぐ「くん蒸」を意味していたんですね。面白い事に、下記のようなお話しで、香りと人間の嗅覚との関係をいいあらわされ、その事で、「治す、癒す」という意味にもつながっている事がわかりました。
「自然の香水ばかりではなくて、現在では、合成の香水も存在します。
この合成の香水は、天然の香水に似てはいますが、嗅覚は非常に優れていて、その違いを微妙に感じ取ることができます。
自然の香水の中にある成分と、合成の香水の中にある成分の違いを、脳が識別します。人間は、嗅覚を通して、生化学成分を本能的に見分ける事ができます。
その証拠に、嗅覚を失った人は、早いうちにうつ病になることがよくあります。人生において、嗅覚は大切で、周りに香りがないと、暮らしの中に空きが出来たような印象を受けます。
極端な例では、嗅覚をなくした患者さんが自殺願望を持つ体験をしています。香水は、誘惑の手段だけではなくて、歴史を見ても、その他の重要な意味を持っています。
香水が治す、癒すという意味がよくわかってきます。自然の香水ですから、精油はここでは純粋なものを使います。」
とお話しされていました。その他に、お料理や化粧品などの分野でのお話しもありましたが、
「お勧めしたいのは、この精油は、病気を治すために使う、こちらは香りで自分を引き立てる役に使うと、いちいち壁を作らない様にして下さい。それぞれのほんのわずかな成分が混じり合って効果を現す事があるからです。」
というご忠告もされていました。そして、歴史的にみて、香りの力が、どういった地域で、どのような目的で、どのように使われていたのかというような詳細なお話しがされていました。
「昔から、古代文明では香水は技術の中心でもありました。
芸術である前に社会で重要な役割を果たしていました。もっとも古い歴史、ギリシャ、エジプト、ペルシャ、中国などの歴史をたどります。
香水技術は、神聖な芸術でした。人が考えた理想的な神々への伝達手段でした。そこで、香りを炊いてくん蒸して煙りによって祈りを運ばせていました。
香水は、神に属するだけでなく人間の生活にも浸透していました。中国では家は自然の風の運ぶ香りで満たされていました。
ジャスミン、キンモクセイなどの芳香植物が庭に植えられます。ギリシャでは玄関に入る前に鉢植えのバジルを触れるとその主人とお客様が守られるといわれています。」
また、香水がどのように作られていくのかなど、調香の基本的な概念である「揮発スピード」やそれらのスピードに該当する精油とアルコールの構成手法などのお話しが続きました。
・「2008.01.11 音のオーケストレーションと香りのアコード」
午後のセミナーでは、今日のセミナータイトルである「歴史に学ぶ精油処方」が、午前中の後半に引き続き行われました。会場には、それらの処方を実際に体験できる「ムエット」が回されました。
下記のリストは、今回学んだ内容を表しています。
○ 香水はどのように作られて行くのでしょうか?
○ オリエンタル系
・100%天然のオリエンタルの香水
・古代エジプトキフィを再現した香水
・ハンカチのための香水
○ オーデコロン
・少し個性的なオーデコロン
・ラベンダーオーデコロン
・夕暮れ用の不思議なカクテル 1
・夕暮れ用の不思議なカクテル 2
○ ソリフロール
・ソリフロール 1
・ソリフロール 2
・ソリフロール 3
○ 家の中の香り
○ アロマ・マッサージ・オイル
・ストレスを和らげるマッサージオイル
・鎮静作用と催淫作用のあるマッサージオイル
・催淫作用のあるマッサージオイル
・セルライトに効果のあるマッサージオイル
・毛髪ケア用オイル
・フケ予防
○フレグランス・バスソルト
処方の合間に、その処方に使われている精油の紹介がありました。昨日もそうだったのですが、乱獲などで絶滅が危惧されている芳香植物も少なくなく、そのための対策などもお話しされ、その背景にある理由や要因などについては、考えさせられる事が多々ありました。
・ティートゥリー Melaleuca alternifolia
・ラヴィンツァラ Cinnamomum camphora (Ex. Ravensara aromatica)
・サンダルウッド Santalum austrocaledonicum
・ローズウッド Aniba rosaeodora
などが、絶滅危惧種として挙げられていたようです。
そして、今日の講演の最後となりますが、
「毎年こうして訪れて皆様のお顔を拝見ると、益々私がここに来る理由と、自分自身も非常に楽しみに、そして、喜びを感じています。
昨日、科学的医学的にアロマテラピー、にさらに信頼性を与えるためのいろいろな文献をご紹介しながら講義をしました。
昨日は、医療のための講義でした。我々のすべての器官から精油は器官に働きかけます。
そういう理由から、今日はまた違った面の精油の働き、遊び的な雰囲気を入れた講義を一日しました。
人は、健康を保つためには、薬だけでは得られません。そこに喜びがあって初めて健康な生活が送れます。
今日のような香水の面で役に立つ、そして、同時に医療、薬として役に立つという、どのレベルでも役に立つというのが精油の特徴です。
また来年も、再来年も、通訳と一緒にこの精油と一緒に歩む旅、そして、驚きと発見を続けていきたいと思います。
日本語をもたらすという精油を使っていませんので、通訳なしでは・・・・。皆様のご協力がなければ、今年まで来れなかったと思います。心からお礼を述べたいと思います。
今日の講義で、性的魅力、魅惑、エロチックな事、それだけを覚えてお帰りにならないように。
どうぞ無事にお帰りになって、また元気で来年もお会いしましょう。」
と、二日間に渡ったセミナーの締めくくりとなるお話しを、ユニークな表現でされていました。もちろん、会場は笑いと拍手に包まれました。
時間がなく、あまり要領よくまとめることができませんでしたが、セミナーの概要をお伝えできていれば幸いです。
なお、「・・・ 」内 は、当日、セミナー会場で、パソコンに直接入力した文章を、いただいた資料をもとに、改めて編集しなおした「ひまわり個人の資料」です。
したがって、タイプミス、解釈の間違い等があるかもしれません。個人の勉強にご利用いただくのは大変結構な事なのですが、その範囲を超えてのご使用は「著作権法上の問題に抵触する場合があります」ので、くれぐれもご注意をお願い致します。
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