○ 履歴 : 2011「2011.10.13 秋のいろ色な恵みと iOS 5.011.5 / 20.5 22時
○ 履歴 : 2012「2012.10.13 お店の前のラベンダー早咲き3号を畑へ移動
12.2 / 19.5 24時
○ 気温 : 昨日の最低 13.7(20:58)最高 22.9(01:15)(20.4 / 31.3 東京)23時現在(13.2 / 22.9 秋田 19.8 / 31.3 東京 24時)
○ 気温 : 今日の最低 18.2(05:53)最高 26.3(13:16)東京 24時現在

今日の東京は、朝から快晴の天気に恵まれ素晴らしい青空が広がっていました。空模様は、昼前、昼過ぎ、そして、夕方、夜を通して、変わらない天気でした。

そんな快晴の空に、キンモクセイがとても映えて見えました。もちろんその香りも超一級品でした。どこにいても、近くにキンモクセイがあれば、建物の中にまでその芳潤な香りが漂っていました。

気温の方は、東京ではどうなのでしょうか。18.2度の最低気温を示しました。最高気温も、昨日の真夏日から、夏日と、天気の割には過ごしやすい一日でした。秋田では、夜の気温がすでに 12度台となっているようです。

下の写真、左は、朝食です。朝早く起きましたが、時間があったので、近くの公園を散歩してきました。というのも、昨夜香りを楽しんだキンモクセイよりもさらに大きな大木が近くにあるというお話しを聞きました。

中央と右は、そのキンモクセイの大木です。電線とほぼ同じくらいの高さまで伸びており、その張り出した枝には、無数のキンモクセイの花びらが橙色に輝いていました。

20131013朝食 20131013キンモクセイ1 20131013キンモクセイ2

背丈ほどのキンモクセイに慣れ親しんでいるせいか、巨大でとても大きく見えてしまいます。下の写真は、その巨木から伸ばしている枝の先端に付いたキンモクセイの花の様子です。素晴らしい香りが漂っていました。

20131013キンモクセイ3 20131013キンモクセイ4 20131013キンモクセイ5

雲一つない真っ青な空が広がっていました。爽やかな大気に包まれ、キンモクセイの香りがとても印象に残りました。今日は、アロマテラピーセミナーの第一日目でした。

会場へ向かう途中に撮したのが、下の写真、中央と右の風景です。こちらは、ニコライ記念堂の様子です。

20131013キンモクセイ6 20131013ニコライ記念堂1 20131013ニコライ記念堂2

今日のセミナー内容は、「研究・臨床データを基にしたアプローチ」というタイトルで行われたアロマテラピーでの可能性についてでした。

下の写真、中央は、お昼ご飯のカレーです。12:00 を少し回っていましたが、食事を注文して食べるまで、50分ほどかかってしまいました。そのため、10分ほどで急いで食べたため、味わって食べる事ができませんでした。

ただ、その待ち時間で、秋田や山形、そして、岩手や栃木、東京の方々と貴重なお話しを楽しむ事ができました。

20131013アロマテラピーセミナー 20131013カレー 20131013東京駅前1

上の写真、右と、下の写真は、東京駅の夕暮れ時の風景です。ビルディングが立ち並ぶ中で、昔ながらの東京駅の風景が見事に調和していました。

今日は、一日中青空で覆われた東京でした。

20131013東京駅前2 20131013東京駅前3 20131013東京駅前4

夜は、植物療法を一緒に勉強してきた仲間と数年ぶりでお会いしました。下の写真、左は、フレッシュ柿ジュースです。柿がやや熟した感じのある風味とやや渋味の残る絶妙な味でした。

中央と右は、今日の晩ご飯です。トマトのスパゲティー、エビのスパゲティーです。結局、ジュースを飲みながら、そのまま晩ご飯を同じお店で食べた事になります。

20131013フレッシュ柿ジュース 20131013トマトスパゲティー 20131013エビのスパゲティー

今日のアロマテラピーセミナーは、先ほどもご紹介したように「研究・臨床データを基にしたアプローチ」 - アロマテラピーでの可能性 - というタイトルと内容で行われました。

今まで長年にわたり行ってきたセミナーとはまた別の意味で興味のある内容でした。

アロマテラピーで利用するケモタイプ精油の基礎的なデータ検証を基に、アロマテラピーの可能性を考える事が、今後の「医学の未来」と「科学的アロマテラピーの未来」を同じ指向性を持った未来へと重ね合わせる事ができるというお話しから始まりました。

この事は、今まで長い年月をかけて経験してきた従来の基盤を基に、より科学的なアプローチのアロマテラピーを実践する事を意味していると思います。

いつものように、下記のようなご挨拶、そして、今日のテーマの包括的な概念を示した内容のお話しから始まっていきました。

「皆様おはようございます。今日のテーマが、皆さんにたくさんの知識をつける事を願って始めましょう。

新しい医学の中にあるいろいろな資料、新しい情報を基に毎年、そして、20年やって来ました。この20年になると、だいぶ皆さんと顔見知りとなりました。こうして、毎年来ていただく事を心から感謝します。

20年前には、アロマテラピー、医学アロマテラピーというのはほとんど存在していませんでした。20年といのは、人間でいえば成人です。アロマテラピーもすっかり大人となって力を増してきました。世界中、どんどん治療家とそして治療者が増えています。

そこで、研究者はもちろんの事、現場で働いている人たちの目でもどういう風にアロマテラピーが活躍しているのかを見ていきましょう。」

というお話しでスタートしました。考えて見れば、ケモタイプ・アロマテラピーは、ケモタイプの精油を利用する事で成り立つ考え方でした。

以前、下記の記事では、「エッセンシャルオイルを魔女の手から奪った男、ケモタイプ概念・誕生の物語」のお話しを投稿したことがあります。

2006.12.01 ケモタイプとフェノタイプの使い分け

そこでは、

「・・・ヨーロッパ各地で行われてきた、リキュール類の伝統的調製法やガットフォセらが行ってきた今世紀初頭からのアロマトロジーに共通する、原料植物の生育地や採取時期などを十分に配慮する伝承技術は、結局は、その「植物や精油の特性を決定する成分内容が同じタイプであることを求めている」ことに気付き、それまでの特定地域の伝承と経験と勘による「魔女の技術」を、近代分析機器などによる「科学的同定技術」に置き換えることによって、次々と伝承の内容を検証し、その再現性を飛躍的に高めることに成功した。さらに、量子化学や東洋医学思想などをも取り入れて「天然精油の無限の可能性」解明への道を開いていった。

こうして「神の配合による天然精油の特性」に、いかなる人工を加えることなく「全てのアロマテラピーテクノロジーの前提」として、だれもが、目的の精油のケミカルなタイプを知ることができる「ケモタイプ概念」を提唱するに至ったのである。・・・」

というケモタイプの概念をご紹介しました。

また、下記の記事では、何故ケモタイプの精油の必要性が求められるのかという考え方をご紹介しました。

2012.04.11 狭い意味でのケモタイプと広い意味でのケモタイプの概念

ケモタイプの概念を提唱したプラナロム社のカタログには(p8)、

○ ケモタイプとは
・植物に含まれている成分を化学的に分析して、
・特徴的な成分の含有率で植物を分類・同定するという考え方で、
・化学種とも訳されている

という事が示されていました。そして、

○ ケモタイプ精油の誕生
・精油も自然の植物から採られる
・同じ学名の植物から採油した植物でも
・植物が育つ土壌、標高、気候、風土などにより、
・精油に含まれる成分の構成比が大きく異なる事がある

として、芳香成分の含有率によって分類・同定(ケモタイプ)する事で、フランスやベルギーのように「療法」としてのアロマテラピーが実践できるための安全性や確実性、効果などを裏付けるものとして、ケモタイプ精油の必要性が述べられていました。

そこで、かなり昔の雑誌なのですが、誠文堂新光社から発行されていた「月刊ハーブ(HERB)」から引用させていただきましたが、

○ [月刊 ハーブ] HERB 3 1998 No.48 p101
・伝承的アロマテラピーの世界に、
・「同定性」と「再現性」を高める「ケモタイプ概念」

の事が載っていました。

同定性」とは、まさにケモタイプ(化学種)の事であり、そのケモタイプの精油を、アロマテラピーで実践されたときに「再現性」を得る事ができる、そのようなケモタイプの概念が大切である事が書かれていました。

これら「
同定性」と「再現性」の事について、同じように「月刊ハーブ」から、

○ [月刊 ハーブ] HERB 5 1996 No.26 p101
・ケモタイプとは、精油の有効成分と使用結果の因果関係を、
・経験帰納的に証明して行く考え方
・経験を積むほど、そのデータの積み重ねと共有によって、
・アロマテラピーを安全で再現性の高い方法にして行くことが出来る

という事をご紹介させていただき、さらに、ケモタイプ概念の誕生という事で、

○ HERB [ハーブ] 10 1998 No.55 p102
・原料植物の生育地や採取時期などを十分に配慮する伝統技術は、結局は、
・その「植物や精油の特性を決定する成分内容が同じタイプであることを求めている」ことに気づき、
・それまでの特定地域の伝承と経験と勘による「魔女の技術」を
・近代分析機器などによる「科学的同定技術」に置き換えることによって
・次々と伝承の内容を検証し、その再現性を飛躍的に高めることに成功した

という内容もご紹介させていただきました。これらの概念が、今日のケモタイプ・アロマテラピーで利用されるケモタイプ精油の有用性を担保することにつながっていきました。

ケモタイプ精油事典には、植物名、学名、科名、蒸留(又は圧搾・抽出)部位、主な産地、比重、旋光度、屈折率などが記載されていると同時に、

○ 主要有効成分(国内分析資料)
・芳香成分類、芳香分子の平均的含有量(同定性(ケモタイプ))
○ 薬局、病院での臨床データ
・精油の持つ主な治療特性と適用例(再現性)

とが示されており、この事で、先ほど示した「同定性」と「再現性」を客観的に検証する事が可能となっています。

ここで、今日の本来のテーマに戻りますが、そのようなケモタイプ精油を適用するケモタイプ・アロマテラピーが実践されることで得られた「研究や臨床データ」に対して、さらに数多くの科学研究論文により明らかになってきた「科学的根拠」に基づいた理論やデータを検証することで、今日実践されているアロマテラピーをより「科学的なアロマテラピー」として位置づけることで、アロマテラピーでの可能性を見いだすという奥の深いテーマでした。

これらの事柄についていは、下記のようにお話しされていました。

「医学の人々にとっては少し迷いがあるかも知れません。私たちの唱えている理論には。私たちの活動、理論付けがもしかしたら、本来の医学界にとって驚異になっているかも知れません。

ですから、私たちの持っている確信をさらには、理論、データで追っていくことが必要です。

アロマテラピーの存在に、さらに信頼感を与えるために、研究者の論文や研究そのものなどを紹介する必要があります。

今回は、正にアロマテラピーを医学として、正確な論点に基づいて紹介していきたいと思います。

ここで医学の未来と、アロマテラピーの未来が重なっていきます。」

面白い事に、そのような研究には、抗ウィルス作用、抗菌・抗真菌作用、及び抗寄生虫作用などの「抗感染症作用」が中心に行われているのだそうです。

それらの事柄については、

「今日は、たくさんの科学研究論文に支持された化学的証拠を紹介したいと思います。アロマテラピーは宗教ではありません。確かな科学です。

これらの研究から発達して精油の選択が可能になります。

これらの選択した精油の相乗活性作用を利用して精油を作っていきます。従来の医学では解決できない症状に対処します。従来の医学や合成の薬に抵抗しようとするものではありません。

むしろ、賢い使い方により、従来の医学や代替医療と一緒に平行して使えます。力を合わせれば、何事も可能であるというベルギーの金言がありますが、まさにそれです。

特に、いろいろな研究の多くは、抗感染の効果があります。抗ウィルス、抗菌、抗真菌、抗寄生虫作用です。

これらの疾患には精油が一番の力を発揮します。こういったアプローチには、化学合成物質の効果を薄くしている事で大切になってきています。」

とお話しされていました。そして、お話しの中心は、

○ 抗ウィルス作用
・ヒトのウィルスにおける抑制作用
・抗ウィルス作用のメカニズムと形態
・研究結果が示す抗ウィルス作用を持つケモタイプ精油
○ 抗菌作用
・呼吸器の細菌に対する抗菌作用
・ティートゥリー Melaleuca alternifolia の黄色ブドウ球菌に対する活性 - 電子顕微鏡による研究
・抗微生物作用の形態
→ ヘリコバクターピロリ菌の感染症
→ 肺炎マイコプラズマ菌の感染症
→ 黄色ブドウ球菌の感染症

などへと進んで行きました。

いずれの考察においても興味のある事柄が紹介されましたが、特に、抗ウィルス作用でのお話しの中には、合成治療薬と精油との関係で、実際の患者さんの体調に勘案された精油の使い方のメリットが示されていました。

「抗ウィルス性のある精油を使うときに、ウィルスを破壊しますが、もう一つ期待できるのは、その人の免疫力を増大させることです。

対症療法に対して行う治療と体質を根本から改善する治療、この二つが精油の強みです。」

同じように、合成治療薬との関係で、タミフルのお話しがありました。

「タミフルは流感に使われて来ました。このタミフルの基はスターアニス Illicium verum です。シキミ酸分子の自然の分子を合成して作ったものがタミフルです。

人間が自分たちの頭脳を駆使して、自然のものを模倣して作ったものです。

興味深いのは、人間である研究者は、自然に帰って、その基になるものを模倣しようというものです。疾患やいろいろな症状には、必ず精油の相乗作用というのを理解しないといけません。」

また、精油を利用するにあたっては、それぞれの段階における精油選択の方法について、

「それぞれの精油の中の抗ウィルス作用のメカニズムは同じものでなく、違うので、それぞれの抗ウィルス作用を持った違うメカニズムを持った精油を合わせてその相乗効果を狙います。

この相乗効果がお互いに作用しあって、補って全体の強い相乗効果が現れます。」

というお話しがありました。

抗ウィルス作用のメカニズムと形態を解明することで、精油を適切に使い分ける方法が見いだせる一つのよい例だったと思います。

午前中の講演を締めくくるお話しとして、非常に興味深い話題がありました。それは、今まで何度も、そして、そのお話しがとても現実味を帯びてきた「精油と合成治療薬」との感染症に対する考え方でした。

ずっと以前は「今後」、そして、最近のセミナーでは「ここ10年内」というキーワードでお話しされていましたが、今日のお話は「今後100年先」の精油の抗感染症作用に対して、世界保健機構のお話しを引用して説明されていました。

「抗生物質は、まったく精油と同じものを作るというのは不可能です。

補う、お互いに精油の分子が補って、そして効果を現すところから、菌に対する耐性を現すことはありません。

このように考えて見ますと、情報というのは非常に大切で、精油の抗菌性は、おそらく100年以上続くはずであるということを理解してもらう事が重要だと思います。

世界保健機構によると、2030年には抗生物質は、薬ではなくなる、医薬ではなくなるといわれています。これから次から次へと発現するはずの微生物に対して、次々と医薬が耐性を持って、追いつかなくなるという予言です。

そこの解決法があります。それが精油です。」

このような事がお話しできる背景には、やはり、今日のテーマである「研究・臨床データを基にしたアプローチ」があってのことで、その事からアロマテラピーの可能性を見いだすことができました。

午後からは、「医学的研究データ或いは科学的研究データに基づく処方」という事で、様々な症状に対して、多面的なアプローチが可能な精油の処方例が紹介されました。

・更年期症候群
・ストレス
・うつ病
・肥満症
・アルツハイマー病

ストレスの処方を説明された際、いつもこのブログでも発信していることですが、精油の持つ素晴らしい特性の事にお話しが及びました。

「精油はすべての神経構造に働きかける非常に優れた手段です。合成の医学に取って代わる優れた手段です。

よいストレス、感情のいろいろなストレスに、精油の分子がいろいろな面から作用する事が出来るからです。

この生化学分子に、エネルギーを与える作用の精油があります。

もう一つ、情報伝達機能の働きを精油は持っています。

この情報伝達の役割は、精油を香りを嗅ぐことで、嗅覚からメッセージを心の奥に届けます。合成薬には決してできない役割です。

この三つの役割を同時に果たす事のできるものは、自然界でこの精油以外にありません。」

とお話しされていました。

そして、今日の講演の最後となりますが、

「精油の新しい特性、その他の新しい研究が一日として現れない日はありません。

薬剤として、精油が現在ますます関心が持たれている証拠でもあります。」

と、今日のセミナーの締めくくりとなるお話しをされていました。

時間がなく、あまり要領よくまとめることができませんでしたが、セミナーの概要をお伝えできていれば幸いです。

なお、
「・・・ 」内 は、当日、セミナー会場で、パソコンに直接入力した文章を、いただいた資料をもとに、改めて編集しなおした「ひまわり個人の資料」です。

したがって、タイプミス、解釈の間違い等があるかもしれません。個人の勉強にご利用いただくのは大変結構な事なのですが、その範囲を超えてのご使用は「
著作権法上の問題に抵触する場合があります」ので、くれぐれもご注意をお願い致します。

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