今日の東京は、朝から快晴のいいお天気。今日は絶好の花見日和。ちょっと早いけど。それでも、この天気と暖かさで、サクラは、つぼみの状態から一気に開花へと向かって行くことでしょうね。午前中は、千鳥ケ淵に行ってこようかと思っています。

千鳥ケ淵のサクラ、今年の計算違いの開花日が 3月18日でした。例年であれば、3月30頃でしたから、さほどかわらない様ですね。

下の写真は、26日の晩ご飯。左は、トウフとアオマメの数の子和えをミックスしたものです。中央は、チクワとニラ玉炒め。下の写真、右は、昨日、北青山善光寺のサクラを見に行く途中発見した「蒸留装置」。このお店で、ブレンドの精油を三本も購入してしまいました。

20070326トウフとアオマメの数の子和え 20070326チクワとニラ玉 20070327表参道にあった蒸留装置

一本は、グレープフルーツ、ライム、レモンの組み合わせ、二本目は、ラベンダー、ゼラニウム、フランキンセンスの組み合わせ、三本目が、ラベンダー、サイプレス、オレンジ スィートの組み合わせでした。とても気に入った香りでした。

下の写真、左は、お店の前に植えられていたローズマリーです。ブルーのかわいらしい花が満開をむかえていました。中央ですが、広い歩道を歩くと、あちこちに同じような看板を見る事ができます。春で嬉しいのですが、どれも「花粉対策」の看板のようでした。

下の写真、右は、北青山善光寺のサクラです。

20070327表参道のローズマリーの花 20070327春ですねの看板 20070327北青山善光寺サクラ1

下の写真、同じようなサクラの風景が続きますが、現実に見た感じとはほど遠い気がします。枝全体が、とても高い所い位置しているので撮影するのに大変でした。右は、帰りの歩道で見つけたお花屋さんのディスプレイ。一番下に、デジカメで撮影した大きな写真が載せてありますので、クリックしてみて下さい。大画面に映し出されますよ。

20070327北青山善光寺サクラ2 20070327北青山善光寺サクラ3 20070327外苑前のお花屋さん

先日2007.03.24 電気ショックとラベンダーで、ヤケドによる痛みや精神的なストレスの軽減にラベンダー アングスティフォリア Lavandula angustifolia の医療現場での実際の使い方をご紹介しました。

以前、関係した資料を調べていたら、秋田県内での臨床例の報告が、まだあったのに気がつきました。今回は、「術後の酸素マスクのにおい」と精油の効用についてご紹介したいと思います。

この報告は、平成 16年度に「
看護研究集録」としてレポートされたものです。レポートをまとめられた看護師さんたちは、手術後酸素マスクを使用する事の多い中、患者さんから次のような要望が多い事に気づき、そこに精油を利用することを思い立ったのだそうです。

・圧迫感
・会話や食事の不自由さ
・臭気がこもる
マスク自体のにおい

というものでした。最後のマスク自体のにおいという、においに対しての研究が比較的少なく、むしろ、その他の事項の研究が多かったそうです。

おもしろい事に、患者さん自身がそのにおいに対抗するかのごとく、ミカンの皮で香りづけをしていることに注目して、酸素マスクのにおいによる不快感の軽減に精油を利用しようと思ったそうです。

研究報告が科学的に評価可能とするために、「
バイタルサインの変化」と「においの評価における 9段階快・不快度表示法」という手法を用いました。

バイタルサイン」とは、よく病室に行くと様々な情報を映し出すモニター画面を見る事ができます。あの画面には「脈拍や血圧、呼吸、体温、意識」など、いろいろな情報が表示され、患者さんの「今の状態」を把握する事が可能です。そのサインがバイタルサインと呼ばれているようです。

においの評価における 9段階快・不快度表示法」とは、酸素マスクに香りをつける前とつけた後にどのように患者さんが感じているのかを「非常に不快、不快、やや不快、どちらともいえない・・やや快、快、非常に快」というような 9段階に区分して評価する方法のようです。

そして、次のような準備をされました。もちろん、この調査研究は、患者さんとの同意の上で行われたものです。

・酸素マスクの片側の換気孔付近に、精油を滴下した乾燥球を固定
・滴下される精油は事前に、患者さんに選択してもらう
・精油の種類は、三種類
・定期的にバイタルサインの変化とにおいの状態を観察

というものでした。

三種類の製油には、

・ラベンダー アングスティフォリア Lavandula angustifolia
・ベルガモット Citrus aurantium Bergamia (Ze)
・そして、バニラ

が使われたそうです。バニラは食品とものだと思われます。

においの状態に関しての結果は、

○ ラベンダー アングスティフォリア Lavandula angustifolia 2名選択
・3 段階の改善が 1名
・4 段階の改善が 1名

○ ベルガモット Citrus aurantium Bergamia (Ze) 8名選択
・改善なしが 3名
・1段階の改善が 2名
・2段階の改善が 1名
・4段階の改善が 2名

○ バニラ 5名選択
・改善なしが 1名
・1段階の改善が 4名

という事で、ある一定の評価を得る事ができたかと思います。

評価という面とは違って「患者さんの感想」というレポートがとても興味深い内容でした。

・嫌なにおいは全くなかった
・マスクそのものににおいを感じなかった、柑橘系のかすかな香りが心地よかった
・マスクのにおいは嫌いだが、好きな香りでなかった、香りを増やして欲しい
・コーヒーの香りがあればよかった
・意識がはっきりしない中、この香りだとわかり安堵感を得た

という内容でした。

このことから、酸素マスクの嫌なにおいである不快感を、精油によって軽減するだけではなく、心を落ち着かせる効果や術後のストレスの軽減にも、精油の効果が確認できたようでした。

このように、精油を利用するアロマテラピーを、医療や看護現場で利用できるいろいろな場面があるかと思います。利用可能なシーンは、現場で実際に働いている医療従事者の方々が一番知りつくしているかと思います。

精油を利用するアイディアは、科学的に検証可能な臨床データとして評価可能だと思いますから、そのような考え方がどんどん浸透して来る事を期待したいと思います。それに、精油を利用するアロマテラピーは、当事者である医療従事者にとっても、とても有用な手法ともなるかと思います。

おまけ。下の写真は、北青山善光寺からの帰り道で見つけたお花屋さんのディスプレイです。

20070327北青山善光寺サクラ1

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医療関連の目次
2007.04.02 アロマの効用 4 集中力
2007.04.01 変形性膝関節症に見る精油
2007.03.30 緩和ケア外来
・「2007.03.28 酸素マスクとベルガモット」

2007.03.26 アロマの効用 3 変形性膝関節症
2007.03.24 電気ショックとラベンダー
2007.03.20 アロマの効用 2 アロマ外来
2007.03.13 アロマの効用と題した新聞記事
2005.07.13 総合病院で導入しているのは珍しい