今日の秋田市の朝は、とてもよい天気でした。ところが、午後から曇ってきて、気温も下がってきたようです。ときおり小雪が舞っていました。朝の最低気温は、マイナス 1.8度、日中の最高気温は 4.7度でしたが、午後五時の気温は、0.9度とちょっと冷えてきたようです。

下の写真は、昨日の秋田駅構内の様子です。こまち開業十周年を記念して開催されている「こまち」絵画展。とてもカラフルなこまちが描かれていました。

20070316こまち1 20070316こまち2 200703116こまち3

下の写真は、昨夜の晩ご飯です。左は、肉入り豆腐と野菜のカレー煮です。この味、とってもおいしく、ご飯にかけてもいけそう。中央は、チャーシュー入りのオムレツ。右は、ちょっと驚きの寿司ネタ、じゃなかった色とりどりのパプリカでした。最初、ちょっと暗いところに置いてありました。マグロやイカのネタに見えてしまい大笑いしました。

20070316カレー豆腐 20070316オムライス 20070316パプリカ

下の写真、左は、午前中山へ向かう途中の様子です。とても鮮やかな青空が広がっていました。中央は、アケビの芽です。こんなに大きく膨らんでいます。右は、昨日午後に撮った雪に濡れた(とけて水滴になってますけど)ナナカマドの芽。

20070317上北手 20070317アケビの芽 20070316ナナカマドの芽

下の写真、左、昨日は雪と一緒のひろっこでしたが、ご覧の通り、もう暖かそう。中央は、帰りに見つけたスイセン。ほんの少しだけ芽を出してるのが見えました。右は、今日のお昼に食べたパプリカとキノコの雑炊です。

20070317ひろっこ 20070317スイセン 2007031パプリカとキノコの雑炊

今日の新聞に「不眠 うつで自殺増加」の記事が載っていました。何でも「日本人、4人に 1人が願望」。何の願望かというと、自殺願望なのだそうです。

記事の見出しでは、そうなっていましたが、アンケートのデータを見ると、日本人の 4人に 1人ではなく、不眠と抑うつ状態の両方を訴えた人の 26%(約四分の一( 4人に 1人))ということのようです。抑うつ状態っていうのは、気分が沈んだり憂うつな気持ちになったりする状態をいうのだそうです。

とても興味を引いたのは、「
抑うつ状態と不眠」が重なると、今書いたように、4人に 1人が自殺願望を抱くということ。自殺したいと考えるようになる事が、不眠によって招いた抑うつ状態のときにあらわれる、という事です。

新聞では、アンケートの結果が示されていました。

・首都圏に住む 35〜59歳の勤労者約 9,000人を対象
・男女合わせて約 6,000人から有効回答を得る
・不眠で悩んだ経験がある人 28%
・抑うつ状態がある人 5%
・不眠と抑うつの両方を訴える人 約 3.4%(新聞では 206人)
・その約 3.4%(206人)の 26% が自殺を考えた経験を持つ
・抑うつだけで、自殺を考えた経験を持つ人 16%

という結果から、導き出されたようです。また、睡眠時間との関係についても述べられていました。

・不眠や抑うつが起きる頻度は
・平日の睡眠時間が、7〜8 時間台のときに最も低い
・それ以上でもそれ以下でも高まる傾向

が見られた、とのことでした。

この記事を見て、ひまわりは「
サーカディアンリズム」の事を思い出しました。概日リズムとも呼ばれていますが、もともと、人間の体内時計が 25時間であるのに対して、光刺激によって、一日が 24時間にリセットされ、概日リズムを刻んでいるというものです。

下記の図は、そのサーカディアンリズムが、光刺激により、体内時計を 24時間にリセットされ、そのリズムが生体内の自律神経系を始め、内分泌系、免疫系など、全身に影響を与えていることをあらわしています。

20070317生体リズムとメラトニン

概日リズム」では、体内時計が光によってリセットされることが描かれています。

生体リズム」では、そのリセットがどのような仕組みによって行われ、その結果、得られた生体のリズムが、次のステップの生体機能とどのように関連しているのかをあらわしています。

同調因子といわれる刺激(特に光がとても重要)が、脳内の視床下部にある「
視交叉上核(しこうさじょうかく)」を介して、生体機能にその発現リズムを与えていることが描かれています。もちろん、視床下部は、自律神経系や内分泌系の最上位に位置する神経細胞の集合体といわれています。

生体リズムと生体機能」では、発現リズムが、活動や休息(昼間と夜間)に関わる自律神経系、内分泌系、免疫系に規則正しく伝えられる事で、その役割を担っていることが描かれています。

ですから、概日リズムが乱れて、発現リズムがスムーズに行かない場合に、これらの系統にいろいろな歪みを引き起こすと考えられています。

その一つに睡眠障害があげられます。この睡眠は、次の「
睡眠と覚醒」で描かれている通り、とても重要なポイントとなります。ここでは、睡眠が「メラトニン」と、とても深い関係にあることを示しています。

メラトニンは、生体を健やかな眠りへと誘うホルモンです。ところが、このメラトニンは、「セロトニン」から導かれて作られますが、そのときに働く酵素「N-アセチルトランスフェラーゼ(NAT)」が活性化されないとセロトニンへと変換することはできません。

この酵素の活性化を促しているのが、視交叉上核から送られてくる発現リズムですから、本当に話が複雑怪奇になってしまいます。

ですから、光刺激によって、概日リズムが正しく働き、視交叉上核からの発信リズムを、脳内にある「
松果体」で受け取って初めて、健やかな眠りを誘うメラトニンセロトニンから作られる事になります。

不眠が抑うつ状態を招き、自殺願望を抱く人が 4人に 1人という事を先ほどから何度となくお話しています。何が睡眠を誘発するのかが、上記図に示した通り、松果体から分泌されるホルモンである
メラトニンです。そして、松果体でメラトニンにができるためには、必ず光刺激がないとできない、という事もお話しました。

・光刺激を視交叉上核が受け取り、松果体までその情報を送る
・結果、セロトニンをメラトニンへ変換する酵素N-アセチルトランスフェラーゼの活性化を促す

ということになるかと思います。

もちろん、睡眠と覚醒は、
メラトニンだけでコントロールされているわけではなく、ノルアドレナリンやセロトニンなど、いろいろな神経伝達物質が関与して、そのバランスを保っています。

この点については、
2006.07.24 脳幹に配置された神経核を参照いただければ幸いです。ここで、再び心地よい眠りへと誘うメラトニンのお話へ戻りますが、これは、セロトニンから導かれました。セロトニンは、それだけではなく、脳内の神経伝達物質として「うつ」ととても関係の深い物質であるといわれています。

脳内でこの
セロトニンを放出する神経細胞は、とても多く、約 30〜40%ともいわれています。このセロトニンの放出が悪いと、非常に不安になったり気持ちが沈んだりする精神状態へと陥ることがいわれています。

メラトニンによる健やかな眠りと、そのメラトニンの大元となるセロトニンがうつの症状ととても関係のある物質という事で、何となく今日のブログのお話とリンクしてきました。

とても難しい分野ですが、今後、これらの脳内神経伝達物質につていも勉強していきたいと思っています。

● 関連記事
脳・神経関連の目次
2006.07.24 脳幹に配置された神経核
2006.04.08 眠る脳、眠らない脳、眠らせる脳