出されていた暴風雪波浪警報は、昨日遅く解除となり、風も一段落。ただ、全国に被害のツメ跡を残したようです。今日の秋田は、朝から小雨模様。それでも寒いのか、時々小雪が混じってきました。現在は、やんでいるようです。

今日は、成人の日、NHKラジオでは午前中から「いのちの対話」という番組を放送していました。「心の力」というサブタイトルの番組の途中に流れてきたことばに、思わず耳をそばだてました。

半年間ほとんど栄養を摂っていないおばあさんが、毎日、いろいろな本を読んでいる姿、何にもならないとわかっているのでしょうけど読んでいる。心に栄養を与えているのだろうか。身体は見えるけど、心は見えない。でも、心は確かにある。心を大切にしたい。見えないけど心には力がある。「私は一月一日に死ぬんですよ」。でも、今でも生きている。心の力で、命がつながっている・・・。というような内容だったと思います。

下の写真は、昨夜の晩ご飯。左は、野菜スープです。中には、キャベツ、ウインナー、スパム入り。何時間もかけて作ったもの。中央は、カレイの焼き魚。右の写真は、今日のお昼に食べた「ココナッツ入りビーンズカレー」です。カレーパウダーは使っていません。ターメリックで色を付けたそうですよ。ご飯を炊くときに、シナモンやクローブを入れたそうです。

20070107野菜スープ 20070107カレイ 2007010豆カレー

午後の時間にも、興味のあるお話が続きました。脳の鍛え方。ひまわりも思わず口にだし、一生懸命 1から 120までの数かぞえを、正確に何秒かかってできるか実行していました。番組のゲストの方より早かったようですが、100を超えて、スピードが鈍るのがわかりました。ゲストの方は 44秒で、これは、中学生レベル。35秒が高校生、25秒が理科系の学生のレベルということでした。

このように、単純な事を、短い時間で、集中して、繰り返し行うことが、脳のある部分の活性化につながるという事でした。

脳科学の世界では、現在、生きている生身の人間が何をすれば、脳のどの部位が活性化するのかの研究が行われていているそうです。番組では、特に、コミュニケーションと脳の働きとの関係のお話でした。特に、コミュニケーションと密接に関係している脳の部位は、前頭前野という部位。

・自分で言葉を考えて声に出す、相手の言葉を聞いて理解する
・相手の言葉を聞いて、自分の表情を出す
・相手の表情やしぐさから、どのように考えているのかを推測する
・自分を表現でき、相手の気持ちも理解できる

したがって、コミュニケーションに問題がある場合には、前頭前野に問題がある場合が多いそうです。そこで登場したのが先ほどの単純な繰り返しによる脳の前頭前野への刺激。一つの方法として、「読み書きそろばん」、現代版では「読み書き計算」という単純な、それでいて、一番基本となる事を、短い時間で、集中して繰り返して行うことが、記憶力、理解力、集中力などの向上に期待できること、データであらわれているとの事でした。

長崎県の中学校の例を紹介していました。脳を鍛える授業として、レポーターも
参加したくなるような楽しいものだったようです。

・国語では、三分間で早口言葉をどれだけいえるのか
・音楽では、リコーダーを使って、何回正確な音階を出せるのか
・家庭科では、三分間で何回針に糸を通す事ができるのか
・社会では、三分以内に都道府県をどのくらいかけるのか

などなど、体育を除く 8教科で実施されているそうです。

もともと、集中力の低下が目立ってきた子ども達を、どのようにすればよいのか、ということで始めたもの。当の子ども達は、毎日、どのくらいできるのか
ワクワクして楽しい、という事でした。

先ほどの 1から 120までの数かぞえ以外にも、ゲストには、簡単なたし算、引き算、かけ算の問題。短い文章を早く音読するなど、脳を鍛える問題が、次から次へと出題されました。ゲスト曰く、「
緊張感があってドキドキする」。

脳は、どうも、やさしい問題を、短い時間で、集中して、繰り返し行うと、たくさん記憶力がアップするようです。データ的には、2割から 3割よくなるそうです。ですから、難しいものを、だらだらするのはよくないそうですよ。何よりも「
ワクワク、ドキドキ、楽しい」と感じる事を、繰り返し刺激することが大切なようですね。

脳の前頭前野を鍛えることは、コミュニケーションをスムーズにするためには不可欠ですが、あくまでも脳のウォーミングアップ、トレーニングであって、コミュニケーションのとれる能力も必要ということで、

・読み書き計算の他に
・手を使う事、例えば料理など
・コミュニケーションは直接会って、「目と目を見てかわすこと」

が必要となるそうです。

現代のコミュニケーションの取り方は、携帯電話に代表されるように、メールなど、直接の会話のない形態が非常に多いようです。そのためにも、脳を鍛え、目と目を見て言葉をかわすコミュニケーションが重要となっています。ゲストの方、広島出身の男性でしたが、やはり、子供をしかったり、感情を伝えるときに、方言である広島弁がコミュニケーションとして使われていることを話されていました。

なまり言語もまた、脳のある特定の部位(尾状核(びじょうかく))が活性化されることが報告されています(
2006.06.11 なまり言語切り替えと脳の働き)。情がそぎ落とされた、ゼロとイチの記号だけのやり取りでは、コミュニケーションが取れないですよね。二日間にわたって放送された「白虎隊」、薩長連合では「方言」が使われていたのに、当の会津人達は、ほとんど「会津弁」を使ってなかったのにはがっかりでした。

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脳・神経関連の目次
薬と身体関連の目次
2007.03.05 失われた脳の機能を取り戻す
2007.03.02 ノーマリゼーション
・「2007.01.08 脳を鍛えることとコミュニケーション」

2006.12.21 介護予防とフットケア
2006.12.18 認知症と介護