● ひまわりが勝手に選んだ植物療法関係の記事一覧です(月別に並べてあります)
植物療法に関係のある記事のもくじ(2005.06.04 〜 現在まで)

朝目が覚めると、カーテン越しから、とても穏やかな光と青い空が見えました。今日最初に感じた感覚です。この感覚は、こころを、とてもすがすがしい気持ちにしてくれ、今日も一日がんばんべなぁ〜としてくれたみたい。昨日までの予報は、曇りと雨のマークでした。二日前の強風による落とし物のイチョウが、いろいろな所に散らばっていました。

ゴミならいやですけど、何とも言えない秋の装いを感じさせてくれます。これも、こころが感じ取った感覚。

20061109イチョウの黄葉 20061109落ち葉1 20061109落ち葉2

上の写真、左は、イチョウの黄葉と青空の青が見事に調和した風景。朝日がとても鮮やかな黄色に彩っています。ブルーベリーやローズマリー、ラベンダーの苗には、イチョウの葉。朝の青空が一日中続きました。雲一つない天空。確か、今日は太陽と水星と地球が一直線に並ぶため、太陽に水星の軌跡が陰になって見えるとか。最高の天体ショーが楽しめたでしょうね。

20061108スナギモとタマネギのドレッシング和え 20061108ハンバーグ 20061108スシ

上の写真、昨日の晩ご飯。左から、スナギモとタマネギのドレッシング和え、ハンバーグ、そして、お土産のお寿司。

20061109押し豆腐とネギの炒め物 20061109リゾット 20061109シカ肉のシチュー

上の写真は、今日のお昼ご飯。左から、押し豆腐のネギ、セリ根などの炒め物、リゾット、そして、シカ肉のシチュー、生のローリエが入っています。

昨日、朝のテレビで「モラルジレンマ」という話題を放送していました。聞いた事があるような、ないような言葉でした。モラルって道徳だろうし、ジレンマはジレンマ、板挟みということになるのでしょうか。その話題を聞いていたら、ある物語が始まりました。

確か、門番が、王様が決めた「戦い以外には門を開けてはならない」との約束に対して、その門を開けるべきか、約束を守るべきかの取捨選択のジレンマに陥ったお話でした。

そのお話を紙芝居形式にして、小学校三年生の子ども達に見てもらい、門番の立場にたって、自分はどうすべきかを考えて、結論を導き出す、そんな授業風景が次の場面に登場してきました。昔は、道徳の授業というのがありました。現在は、今ご紹介したような授業が行われており、その授業がどうも「モラルジレンマ」というようです。

基本的な設定の他に、さらなるジレンマを産む二、三の状況がありました。

一つは、門の外から、王様が狩に出かけたが、熱を出したため、門を開けて欲しいという状況
一つは、まず、どうするかを決めさせ、次の日まで、さらに考える時間を与える
最後に、門番は、お父さんから、王様がいるから国の秩序がたもてるんですよ(だったと思うのですけど?)という教えを受けていた(このことは、次の日の一番最後に先生からお話される)

このような、状況を勘案して、小学校三年生は、いろいろ悩み、どうすれば一番よいのかを、考えていきます。ジレンマにおちいるわけです。家族に相談する子どもさんもいました。

結局、答えが問題なのではなく、そういう道徳のジレンマを考えるプロセスがとても重要で、道徳心を育てたり、自分だけではなく、いろいろな意見を尊重するなど、心を育てる教育、というのが目的だったようです。

このモラルジレンマのお話は、とても大切なことですが、今日のブログのもう一つのタイトル「ブレインジレンマ」。このタイトルは、実は、昨日のブログととても関係があります。というか、昨日の
2006.11.08 がんと統合失調症の関係を調べているときに、ひまわりの頭の中で、モラルジレンマとリンクしてしまいました。もちろん、ブレインジレンマなんていう言葉はないと思います。ひまわりの造語です。

人間の脳(中枢神経)を、とても簡単に図式にすると下記の通りになるかと思います。(図が小さくてすみません)(くわしくは、
2006.07.21 脳内神経伝達物質 DAをどうぞ)。脳を機能という観点から分類すると、

・生命維持にとても関係がある「脳幹」(上部から間脳(視床、視床下部)、中脳、橋、延髄)
・本能や感情などが作り出される「大脳辺縁系」
・知性や理性などが作り出されている「大脳新皮質」という区分が一般的となっているようです。
20060721中枢神経

これらの脳は、別々に機能しているわけではなく、常に一体化して機能するようになっています。脳の機能という観点で具体的な例をみてみると、本能や感情が作り出される「大脳辺縁系」の要求が、知性や理性を作り出す「大脳新皮質」の要求を上回ってしまうと、本能むき出しの感情が表出されることになります。逆の場合は、クールで理性的な感情が表出されることになります。

これは、最初にご紹介したモラルジレンマというのは、実際の脳であるブレインが本能や理性の脳との狭間で、ジレンマを起こしているような状態としてとらえる事ができるのではないでしょうか。王様が熱出しているから「かわいそう」、早く門を開けて助けてあげないと「死んでしまう」、でも、王様を偽った「敵かもしれない」、やはり、決まりを貫いて「門を開けてはいけない」などなど。

かわいそうとか、死んでしまうなどと感じるのは、本能の脳、敵かも知れないとか、決まりを破ってはいけないというのは、理性の脳の働きなのかもしれません。このような、せめぎ合いをすることで、脳の働きやこころをはぐくむ刺激として、未熟な脳が、いろいろな自体に対して判断する能力や情動を作り出す大人の脳へと発達していくことができるのだと思います。

下の図の脳幹の部分から大脳(大脳新皮質、大脳辺縁系)を、ちょっと図は下手ですが、拡大してみました(参考にしたのが、「そこが知りたい 脳と心の仕組み」(永田和哉監修、かんき出版))。脳幹(中脳、橋、延髄)に配置された神経細胞の集合体(神経核)を、その神経細胞から放出される「神経伝達物質」の種類に分けて、分類、書きあらわしている図ですが、これらの神経核の約半数が、そこから伸びている神経繊維を広範囲に脳全体へと張り巡らせているそうです。

図の下に、表がありますが、三つの系列と、神経核から放出される神経伝達物質との関係をあらわしています(くわしくは、
2006.07.24 脳幹に配置された神経核をどうぞ)。

20060724脳幹ABC系列

中でも、A系列の脳幹に配置されている神経核で、A1〜A7(ノルアドレナリン作動性神経)は、
・脳幹の下方の延髄から橋へ分布
・そのうち、A6の神経繊維は、脳全体に広く分布
・こころの発動や、意識ととても関係のあるところなんだそうです。

A8〜A16(ドーパミン作動性神経)は、
・脳幹の上部である中脳から上方へ分布
・そのうち、A8、A9、A10の神経繊維は、中脳から視床下部の下部で他の神経繊維などと一緒になって、太い神経の束をつくって、視床下部の外側を通った後に、枝分かれするように分布し
・A8、A9の神経繊維は、大脳基底核へと分布し
・A10の神経繊維は、大脳辺縁系、そして大脳新皮質へと分布し
・おもしろいと感じ、何かをしてみたいという意欲や精神活動(A10)や、その感情の表現としての身体の運動(A9)(
2006.07.29 大脳基底核とDA)と密接に関係しているのだそうです。

C系列(アドレナリン作動性神経)
・脳の広範囲に分布
・A系列の一部として、覚醒性を発揮

というように(一部のみを取り上げましたが)、生命の脳(脳幹)、本能の脳(大脳辺縁系)、理性の脳(大脳新皮質)が、お互いに密接な関係を取り合い、感情や意欲、行動などを作り出しているようです。そして、それらは、ずべて、脳内の神経伝達物質によって、引き起こされていることがわかります。

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「2006.11.09 モラルジレンマとブレインジレンマ」
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