● ひまわりが勝手に選んだ植物療法関係の記事一覧です(月別に並べてあります)
・植物療法に関係のある記事のもくじ(2005.06.04 〜 現在まで)
昨夜はとても冷え込みました。朝起きると、とてもいい天気。日のさすところは、ポカポカなんですが、部屋の中はとても寒く、午前中は、ストーブをしました。それもそのはず、今日の秋田市の最低気温は、今シーズン一番の冷え込みだったとの事です。
放射冷却によって、3.1度と十一月下旬並の寒さに。霜の話題が秋田市でも伝えられていましたが、「初霜」は観測されなかったんですって。気象台のあるところで観測されなかったためなんだそうです。
上の写真、左は、セミナー受講生の方にいただいたナメコ。そのナメコを使ったナメコ丼が中央の写真です。右は、野菜スープ、どれも昨夜の晩ご飯でした。
上の写真、左は、お昼に食べた雑炊。これには、モチ、ジャガイモなどの他に、トマトが入っていて、その酸味がひまわりのお気に入り。中央は、山から収穫した柿の実です。右は、ズッキーニ。これも、ナメコをいただいたセミナーの受講生の方からの差し入れでした。このズッキーニはどんな料理になるのでしょうか。
昨日は、「2006.11.01 メラニンの役割と生成」についてブログを書きました。その中で、
・外界から受ける有害光線を防御する仕組みが、生体には備わっている
・高気圧の天気のいい日中に、生物は活動するため、けがをしやすく、そのための防御システムを用意している
・顆粒球の働きや、メラニンの産生やストレスホルモンの放出、そして、痛みを癒してくれる物質
・外へ出て動き回るという生物の行動と連動して、メラニンを作る準備をちゃんと用意
などを冒頭で書きました。この仕組みを、今日はちょっと見てみたいと思います。
昨日投稿した部分のリストを書き出しましたが、ポイントは、交感神経、顆粒球、ストレスホルモン、メラニンの産生、痛みを癒す、という点でしょうか。驚くなかれ、これらの働きは、人間が外で活発に活動するために、同じレベルで連動して働くような仕組みが働いている、ということです。
交感神経と免疫細胞の顆粒球については、すでに、福田安保理論との関連で何度もこのブログに登場しています。そこで、その他の項目について見てみたいと思います。ストレスを生体が感じ取ると、視床下部は、自律神経系や内分泌系を介して、恒常性の維持に働きます(「2006.10.15 交感副交感神経そして交副感神経」)。神経系や内分泌系は、生体の恒常性維持のために、いろいろな組織や器官に伝達物質を放出して、その情報を伝える役割をになっています。
今回のストレスホルモン、メラニンの産生、痛みを癒すという、生体の恒常性のために伝達物質として働いているのがホルモンです。通常、ホルモンは、1種類の遺伝子から、1種類のホルモンが合成されるそうですが、複数のホルモンを合成する場合もあるそうです。この場合、複数のホルモンのもとになる1個の前駆体から別々のホルモンが合成されるんだそうです。
今回の場合が、まさに、1個の前駆体から複数のホルモンが合成される例です。
・ストレスホルモン〜副腎皮質ホルモンを刺激する「副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)
・メラニンの産生〜メラニン細胞を刺激する「メラニン細胞刺激ホルモン(MSH)
・痛みを癒す〜神経細胞の興奮を抑制する「エンドルフィン(β-エンドルフィン)
・その他に、脂肪分解や作用やメラニンの沈着などに作用する「リポトロピン(LPH)
などが、1個の前駆体から合成されて、おのおのの情報伝達にかかわる事になります。その前駆体が、プレプロオピオメラノコルチン(POMC)と呼ばれる糖タンパク質です。生体にストレスや環境の変化などが加わったとき、それに応じた神経の刺激によって、POMC遺伝子から、プレプロオピオメラノコルチンが合成されるんだそうです。これが次の複雑な過程を経て、上記 POMC関連ホルモンが合成されます(実際には、もっと数多くのホルモン、例えばα-MSH、β-MSH、γ-MSHなどなど)。
どれもが、生体がストレスに反応して合成されるホルモンであり、それら複数のホルモンは、1個の前駆体であるプレプロオピオメラノコルチンから作られているわけです。これら複数のホルモンを別々に合成するよりも、ある目的に応じたおのおののホルモンを、1つの前駆体から合成してしまうという、生体の素晴らしい仕組みに改めて驚かされてしまいす。
交感神経の支配を受けて、活動的に野山を駆け回って獲物を捕獲するという状況で、生体は、
・傷ができたとき、そこから侵入する異物を顆粒球が処理し、
・副腎皮質刺激ホルモンを放出することでストレスに対応し、
・メラニン細胞刺激ホルモンを放出することで紫外線や外部の刺激から皮膚や細胞を防御し、
・β-エンドルフィンによって痛みなどの不快感を和らげる
という、恒常性を保つための統一のとれた生体防御機構を備えています。ここでブログタイトルの「メラニンとストレス」ですが、いかがでしょうか、ストレスなど、生体の内部環境に影響を与える刺激は、恒常性を保つために、メラニン細胞刺激ホルモンもまた、副新皮質刺激ホルモンなどと一緒に、同じ前駆体である「プレプロオピオメラノコルチン」から合成され、放出されています。
よりストレートに表現すると、ストレスがメラニン細胞刺激ホルモンを放出させ、肌の色を黒くする、ということになります。このように、ストレスとメラニン産生の仕組みを理解する事で、皮膚のトラブルである「色素沈着」を引き起こす要因の一つに「ストレス」がかかわっているという事がわかります。
このような条件下で発症する色素沈着に対して、あるメーカーでは、ビタミンB混合物の皮膚外用によって抑制された、という研究を発表していました。植物療法では、そういった色素沈着の「要因や原因」を理解し、その原因や、そのために起こっている皮膚のトラブルを改善するために、どのような植物素材(もちろん栄養素も含みます)を選択し、どのように適用するのか、がとても大切になってきます。ここに、体質のことも勘案しないといけませんから、もっと複雑になってきます。
● 関連記事
・「2006.11.01 メラニンの役割と生成」
・「2006.10.18 AMPの若返り効果と植物療法」
・「2006.06.02 光毒性とアレルギー反応」
・「2006.06.01 光毒性とフロクマリン類」
・「2006.05.31 いろいろな皮膚のトラブル」
・「2005.11.16 肌質は条件によって違うもの」
・「2005.11.05 植物油と酸化・紫外線・SPFの関係」
・「2005.08.30 酸化・酸素反応と過酸化脂質」
・「2005.08.26 現在の肌を内面から考える3」
・「2005.08.25 現在の肌を内面から考える2」
・「2005.08.22 現在の肌を内面から考える1」
・「2005.08.19 肌傾向と実際の肌質との関係」
・「2005.08.17 肌や身体と季節の関係」
・植物療法に関係のある記事のもくじ(2005.06.04 〜 現在まで)
昨夜はとても冷え込みました。朝起きると、とてもいい天気。日のさすところは、ポカポカなんですが、部屋の中はとても寒く、午前中は、ストーブをしました。それもそのはず、今日の秋田市の最低気温は、今シーズン一番の冷え込みだったとの事です。
放射冷却によって、3.1度と十一月下旬並の寒さに。霜の話題が秋田市でも伝えられていましたが、「初霜」は観測されなかったんですって。気象台のあるところで観測されなかったためなんだそうです。
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上の写真、左は、セミナー受講生の方にいただいたナメコ。そのナメコを使ったナメコ丼が中央の写真です。右は、野菜スープ、どれも昨夜の晩ご飯でした。
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上の写真、左は、お昼に食べた雑炊。これには、モチ、ジャガイモなどの他に、トマトが入っていて、その酸味がひまわりのお気に入り。中央は、山から収穫した柿の実です。右は、ズッキーニ。これも、ナメコをいただいたセミナーの受講生の方からの差し入れでした。このズッキーニはどんな料理になるのでしょうか。
昨日は、「2006.11.01 メラニンの役割と生成」についてブログを書きました。その中で、
・外界から受ける有害光線を防御する仕組みが、生体には備わっている
・高気圧の天気のいい日中に、生物は活動するため、けがをしやすく、そのための防御システムを用意している
・顆粒球の働きや、メラニンの産生やストレスホルモンの放出、そして、痛みを癒してくれる物質
・外へ出て動き回るという生物の行動と連動して、メラニンを作る準備をちゃんと用意
などを冒頭で書きました。この仕組みを、今日はちょっと見てみたいと思います。
昨日投稿した部分のリストを書き出しましたが、ポイントは、交感神経、顆粒球、ストレスホルモン、メラニンの産生、痛みを癒す、という点でしょうか。驚くなかれ、これらの働きは、人間が外で活発に活動するために、同じレベルで連動して働くような仕組みが働いている、ということです。
交感神経と免疫細胞の顆粒球については、すでに、福田安保理論との関連で何度もこのブログに登場しています。そこで、その他の項目について見てみたいと思います。ストレスを生体が感じ取ると、視床下部は、自律神経系や内分泌系を介して、恒常性の維持に働きます(「2006.10.15 交感副交感神経そして交副感神経」)。神経系や内分泌系は、生体の恒常性維持のために、いろいろな組織や器官に伝達物質を放出して、その情報を伝える役割をになっています。
今回のストレスホルモン、メラニンの産生、痛みを癒すという、生体の恒常性のために伝達物質として働いているのがホルモンです。通常、ホルモンは、1種類の遺伝子から、1種類のホルモンが合成されるそうですが、複数のホルモンを合成する場合もあるそうです。この場合、複数のホルモンのもとになる1個の前駆体から別々のホルモンが合成されるんだそうです。
今回の場合が、まさに、1個の前駆体から複数のホルモンが合成される例です。
・ストレスホルモン〜副腎皮質ホルモンを刺激する「副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)
・メラニンの産生〜メラニン細胞を刺激する「メラニン細胞刺激ホルモン(MSH)
・痛みを癒す〜神経細胞の興奮を抑制する「エンドルフィン(β-エンドルフィン)
・その他に、脂肪分解や作用やメラニンの沈着などに作用する「リポトロピン(LPH)
などが、1個の前駆体から合成されて、おのおのの情報伝達にかかわる事になります。その前駆体が、プレプロオピオメラノコルチン(POMC)と呼ばれる糖タンパク質です。生体にストレスや環境の変化などが加わったとき、それに応じた神経の刺激によって、POMC遺伝子から、プレプロオピオメラノコルチンが合成されるんだそうです。これが次の複雑な過程を経て、上記 POMC関連ホルモンが合成されます(実際には、もっと数多くのホルモン、例えばα-MSH、β-MSH、γ-MSHなどなど)。
どれもが、生体がストレスに反応して合成されるホルモンであり、それら複数のホルモンは、1個の前駆体であるプレプロオピオメラノコルチンから作られているわけです。これら複数のホルモンを別々に合成するよりも、ある目的に応じたおのおののホルモンを、1つの前駆体から合成してしまうという、生体の素晴らしい仕組みに改めて驚かされてしまいす。
交感神経の支配を受けて、活動的に野山を駆け回って獲物を捕獲するという状況で、生体は、
・傷ができたとき、そこから侵入する異物を顆粒球が処理し、
・副腎皮質刺激ホルモンを放出することでストレスに対応し、
・メラニン細胞刺激ホルモンを放出することで紫外線や外部の刺激から皮膚や細胞を防御し、
・β-エンドルフィンによって痛みなどの不快感を和らげる
という、恒常性を保つための統一のとれた生体防御機構を備えています。ここでブログタイトルの「メラニンとストレス」ですが、いかがでしょうか、ストレスなど、生体の内部環境に影響を与える刺激は、恒常性を保つために、メラニン細胞刺激ホルモンもまた、副新皮質刺激ホルモンなどと一緒に、同じ前駆体である「プレプロオピオメラノコルチン」から合成され、放出されています。
よりストレートに表現すると、ストレスがメラニン細胞刺激ホルモンを放出させ、肌の色を黒くする、ということになります。このように、ストレスとメラニン産生の仕組みを理解する事で、皮膚のトラブルである「色素沈着」を引き起こす要因の一つに「ストレス」がかかわっているという事がわかります。
このような条件下で発症する色素沈着に対して、あるメーカーでは、ビタミンB混合物の皮膚外用によって抑制された、という研究を発表していました。植物療法では、そういった色素沈着の「要因や原因」を理解し、その原因や、そのために起こっている皮膚のトラブルを改善するために、どのような植物素材(もちろん栄養素も含みます)を選択し、どのように適用するのか、がとても大切になってきます。ここに、体質のことも勘案しないといけませんから、もっと複雑になってきます。
● 関連記事
・「2006.11.01 メラニンの役割と生成」
・「2006.10.18 AMPの若返り効果と植物療法」
・「2006.06.02 光毒性とアレルギー反応」
・「2006.06.01 光毒性とフロクマリン類」
・「2006.05.31 いろいろな皮膚のトラブル」
・「2005.11.16 肌質は条件によって違うもの」
・「2005.11.05 植物油と酸化・紫外線・SPFの関係」
・「2005.08.30 酸化・酸素反応と過酸化脂質」
・「2005.08.26 現在の肌を内面から考える3」
・「2005.08.25 現在の肌を内面から考える2」
・「2005.08.22 現在の肌を内面から考える1」
・「2005.08.19 肌傾向と実際の肌質との関係」
・「2005.08.17 肌や身体と季節の関係」