ここ何日間も雨雨雨、の連続だった秋田市(大阪、神戸(神戸は曇り))に、最後に見た太陽っていつだったかなぁというくらいに久しぶりの太陽が顔を出しました。しかも、真夏並みの厳しい日ざし。植物たちは長雨で少々やつれ気味、それが一気にカンカンでりになりましたから、さあ大変。植木鉢に植えた植物であれば、雨のシーズン、ちょっと軒先へ取り込めばいいだろうし、あまりの日ざしに暑そうだったら、日よけ棚を作ってあげれば喜んでもらえるというもの。

ところが、自然の中で育つ植物たちは、一度根を下ろせばその場所から離れることもできず、じっと梅雨の雨に耐え、夏の暑さに耐え、冬の寒さや雪にも耐え、そして、春先に生命力あふれる芽を一気に伸ばしてきます。

下の写真、ボリジ、久しぶりの太陽に、スカイブルーの花の色をまばゆいほどに輝やかせています。写真に写っている上の左側のボリジの花の色、多少ピンク色になっているのが確認できるでしょうか。土の環境によって、ボリジは花の色を変えるらしいですよ。

20060720ボリジ 20060720ゴーヤチャンプル 20060720ピーマンジャコ炒め煮

上の写真中央は、ゴーヤチャンプルです。右は、ピーマンとジャコの炒め煮。ゴーヤチャンプルには豚肉が入っており、ひまわりは多少苦手でしたが、これからのシーズンを乗り切るにはとてもよい料理です。

20060720コンニャク 20060720ベビーホタテ煮つけ 20060720カツオのたたき

上の写真左と中央、ベビーホタテとこんにゃくの煮つけ。右がカツオのたたきです。これには、タマネギとミョウガとレモン汁が入っており、ひまわりでも食べることができます。

20060720青ジソニンイクしょう油だし 20060720キュウリナスミョウガ 20060720サラダ風ガッコ

上の写真左と右は、ひまわりがとても気にいっている料理。だしが左側の青ジソとニンニク。中央がそのだしを利用して、キュウリ、ナス、ミョウガなどの野菜の入った料理。ナスの食感と味、それにミョウガの風味、何ともいえない味です。右の写真は、サラダ風のガッコ。キャベツやキュウリ、ミョウガなどを例によってビニール袋に漬け込んだものです。

下の写真は、昨日の神戸の様子。今日は大雨が降っているニュース、入っていました。九州や長野、京都などでも大災害がおこっているようです。クリックすると特大画像がご覧いただけますよ。

20060719神戸1ビル2

下の写真は、ひまわりがびっくりしたローズマリーの大きな大きな茂みです。まだ雨に濡れている様子がおわかりいただけるかと思います。クリックすると特大画像がご覧いただけますよ。

20060719神戸2ローズマリー8

下の写真は、そのローズマリーとビルディングの風景。公園の中では、大きさといい広さ、高さがひときは目立ったローズマリーですが、隣りにそびえ立つ建物にはかないません。それでも生命力あふれる姿は隣りの建物にもひけをとっていない感じを受けました。クリックすると特大画像がご覧いただけますよ。

20060719神戸3ローズマリーとビル15

下の写真は、ローズマリーですが、いかがですか、ありあまる生命力で柵を通り越し、包み込んでいるというか、何か生きた生命体が柵を飲み込んでいるような感じさえします。クリックすると特大画像がご覧いただけますよ。

20060719神戸4ローズマリー17

下の写真は、ローズマリーと大観覧車。大観覧車の方向に神戸港が見えました。このようにして、地面からローズマリーや大観覧車をカメラで写していると、ローズマリーのおばけに飲み込まれそうな感覚になってしまいます。クリックすると特大画像がご覧いただけますよ。

20060719神戸5ローズマリーと大観覧車21

下の写真は、レンガ倉庫のレストランと近代建築のビルディングの風景。モダンなビルも素敵ですが、趣のあるレンガ作りもなかなかすてたものではありません。

20060719神戸6レンガ倉庫とビル群27

下の写真は、メリーゴーランドや大観覧車、ジェットコースターなどがある遊園地から、神戸港を望んだところです。東北出身のひまわりにとって、南国ムードが漂う遊園地、とてもエキゾチックな感じがしました。

20060719神戸7遊園地31

下の写真は、大観覧車。下の植物、名前はわかりませんが、とてもきれいだったので、一緒に撮しました。クリックすると特大画像がご覧いただけますよ。

20060719神戸8大観覧車38

下の写真は、ポートタワーを望んだところ。遠くに見える山が六甲山なのでしょうか。厚い雲に覆われてはいましたが、神戸の街(ほんの一部ですけど)をゆっくり探索することができました。クリックすると特大画像がご覧いただけますよ。

20060719神戸9ポートタワー36

さて、冒頭にもちょっと書きましたが、厳しい環境に耐え、自分の生命をはぐくんでいる環境を自分自身では汚染せず、生きるための材料やエネルギーを自ら作りだして、われわれには「神からの贈りもの」とも思える様な数々のすばらしいものを提供してくれている植物。そんな植物ゆえに「二面性」を兼ね備えた特性をも与えてくれます。

一つの植物でも、いろいろな特性を持っており、特に「強壮・刺激」と「鎮静・リラックス」という相反する特性(両極性を示すいわれています)を兼ね備えている場合もあるようです。これらの特性は、まさしく厳しい自然環境の両極で生きながらえた植物であるがゆえに示してくれるものなのでしょうね。

また、「アダプトゲン作用」といって、人間の持っている自然治癒力、恒常性のお手伝いをして、その方のバランスの崩れた状態をバランスのとれた状態へ戻してくれてから、本来植物の持っている固有な特性を発揮するという、とても優れた特性を一部の植物は持っているといわれています。

先日、新聞に「統合失調症の新しい治療薬」の話題が載っていました。薬は、ある一定の方向にしか作用しないもの、原因に対して作用するというより、起こっている症状に対処するために働くものと思っていましたが、この記事を読んで、あっ、「植物と似たような作用」を示す薬があるんだ、とびっくりしてしまいました。

その薬は、脳内の神経伝達物質である「ドーパミン」の作用を、脳内の活動状況に応じて、安定させるという新しいタイプのものでした。その作用機序は、とても複雑ですが、ドーパミンを神経伝達物質とする「神経細胞(ニューロン)」(これは、ドーパミン作動性神経(ニューロン)と呼ばれています)が、過剰な働きをする場合には「抑制」の方向へ働き、逆に、低下した場合には「刺激」の方向へ作用するというものだそうです。

従来の薬は、ドーパミンの作用を「抑制」する薬が多かったそうですが、「抑制」と「刺激」という「両極性」作用を示す薬ということで、植物の持っている優れた特性と、イメージを重ね合わせてしまいました。

この新しい薬は、「統合失調症」に処方される薬のようです。幻覚や妄想、感情の変化が乏しくなるなどの症状があらわれるのが特徴とのことで、これには、脳内のドーパミンの働きが関与してるといわれています。

この複雑な作用をする薬は、ドーパミンだけではなく、セロトニンとも関わっているようです。セロトニンも脳内の神経伝達物質としてとても大切な働きをしています。とても興味を持ったひまわりでした。今度、ゆっくりこの薬と、脳内の神経伝達物質との関係を調べてみたいと思っています。

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