今日の秋田市も、朝からはっきりしない天気。霧雨のような雨が、傘をさせば何か雨が降っていないようでじゃまくさいし、かといって、傘をささなければいつしかしっとり濡れてしまう、そんな感じのうっとうしい天気です。

そんな雨の日には、あじさいがピッタリなんですが、下のような「雨に濡れるボリジ」も、とてもきれいです。

20060714ボリジ1 20060714ボリジ2 20060714トウモロコシ光

上の写真右は、今日実家から届いたトウモロコシです。実は同級生が作ったもの、届いてすぐにゆでて食べました。とても甘くおいしかったですよ。「光」っていう品種だそうです。

20060713みかんシャーベット1 20060713みかんシャーベット2 20060713みかんシャーベット3

上の写真は、みかんシャーベット。これは、昨日広島の友人から届いたもの。シャーベットではあるのですが、トロリとしていてまるでクリームの様です。

20060713ショウガ入りササギ 20060713ササギのゴマ和え 20060713シュウマイとミニ肉マン

上の写真は、昨日の夕飯のおかず。ささぎの料理ですが、左は、ゴマ油とショウガを混ぜたもの。中央はゴマ和え。右は、シュウマイとミニ肉マンです。

20060714目玉焼きチャーハン 20060714パン 20060714シナモン入りハチミツ

上の写真左は、目玉焼きチャーハン。中央と右は、パンとパンに塗るために作った特性のシナモン入りハチミツ。

さて、今日のお話は、昨日のサンダルウッド Santalum album に続き、イランイラン Cananga odorata です。実は、この精油については、
2005.06.09 秋田市内にも香りを商品化した企業がでもご紹介したように、2001年、2002年頃の精油から、組成成分が、かなり変わったように思われます。

イランイランの組成成分に関する以前のデータは、「ケモタイプ精油事典 Ver.1 1998年発行」に、記載されていました。1993.08月分析値にさかのぼり、新しく発行された「ケモタイプ精油事典 Ver.5」、最新の精油分析データなどと比較検討してみたいと思います。

イランイラン Cananga odorata の組成成分は、

● モノテルペンアルコール類
・リナロール

● エステル類
・酢酸ゲラニル
・酢酸ベンジル

● フェノールメチルエーテル類
・パラクレゾールメチルエーテル

が、基本的な組成成分だったようです。下記の図には、

・1993.08月分析値(COSO0793)
・1994.08月分析値(COSO0894)
・1994.09月分析値(COSO0994)
・1994.09月分析値(COSO1094)
・1995.08月分析値(COFLSO1095)
・1995.08月分析値(COFLVF0896)
・1996.06月分析値(COFL2SO0996)
・2006.11月保証期限分析値(BIOCOTFLBA1101)
・2007.08月保証期限分析値(BIOCOFLTAO0802)
・2010.06月保証期限分析値(BIOCOFLTIL605)

の分析値(ロッドナンバーの「ゼロ」と「オー」の区別がつきませんでした)と、

・精油事典 Ver.1 の基準値
・精油事典 Ver.2 の基準値、平均的含有量
・精油事典 Ver.4 の平均的含有量
・精油事典 Ver.5 の平均的含有量

が時系列的にご覧いただけるようになっています。(図が小さくてすみません)。

20060714イランイラン成分表

イランイラン Cananga odorata の保証期限は、3〜4年のようなので、2001年、2002年頃から、組成成分の変化があらわれているようです。一番の違いは、

・モノテルペンアルコール類の「リナロール」の成分が、「精油事典 Ver.1 の基準値」50〜60%と比べると、「精油事典 Ver.5 の平均的含有量」2〜15%は、1/4 に減少しているようです。
・フェノールメチルエーテル類の「パラクレゾールメチルエーテル」の成分が、「精油事典 Ver.1 の基準値」10〜20%と比べると、「精油事典 Ver.5 の平均的含有量」tr.(痕跡値)〜10%は、1/2 に減少しているようです。

逆に、セスキテルペン炭化水素類が増えており、

・セスキテルペン炭化水素類 + の「β-カリオフィレン」が、「精油事典 Ver.1」では確認出来なかったものが、「精油事典 Ver.5 の平均的含有量」3〜15%と、増えているようです。
・セスキテルペン炭化水素類 - の「ゲルマクレンD」や「α-ファネッセン」が、「精油事典 Ver.1」では確認出来なかったものが、「精油事典 Ver.5 の平均的含有量」15〜30%(ゲルマクレンD)、5〜15%(α-ファネッセン)と、増えているようです。

これだけの変化が、2001年、2002年頃からですから、イランイランの産地である「マダガスカル(産地はずっと同じようです)」の環境がかわったのか、蒸留の方法などが変わったのか、とても興味のあるところです。

精油事典におけるイランイランの主要含有成分による効果推定は、これだけの組成成分の変化があるにもかかわらず、ほとんど同じようです。特に激変した組成成分が、いまだにイランイランの主要含有成分としての効果推定の判断にされているようです。

●エステル類との関係から
・鎮痙れん作用のあるフェノールメチルエーテル類を多く含むため、運動選手などに有効利用
・抗炎症作用のあるフェノールメチルエーテル類、肌にメリット
・モノテルペンアルコール類の神経強壮作用との相乗作用による精神面での集中力と安定に

●抗菌作用という観点から
・モノテルペンアルコール類の「リナロール」は、ゲラニオールに次いで抗菌作用が強い
・フェノールメチルエーテル類にも抗菌作用が期待できる

セラピストは、組成成分の変動に合わせた精油の利用が問われるかもしれませんね。

2006.07.13 サンダルウッドに学ぶこと
2005.11.18 β-カリオフィレンからの商品化
2005.06.09 秋田市内にも香りを商品化した企業が
精油データ イランイラン