秋田市は朝からシトシト雨が降っています。ひまわりブログはこのところ、雨降りのお話からがとても多くなっていますから、それだけ長い間雨降りが続いているのでしょうね。関東地方はとても暑いそうですけど。
秋田ではなかなか手に入らなかったという「カップヌードル チーズカレー」。何でも「カレー」はあったそうですが、「チーズカレー」はなかったとのこと。ひまわりは、食べるひとですから、そんなことに無頓着。でも、ストレートなカレー味よりは、チーズの味と香りでマイルドなオブラートに包まれたような濃厚な味に変化しているから不思議。
上の写真右は、お昼に食べたニラの茎と、納豆のスクランブルエッグです。さて、先日、サンダルウッドについてのお知らせが届きました。
「現在のサンダルウッド Santalum album は、過剰利用のため植物が減少し、100%純粋なサンダルウッド Santalum album の精油をこれ以上、供給することは困難となりました。そこで、今後は、サンダルウッド Santalum austrocaledonicum の精油を、今までのサンダルウッド Santalum album の代用といたします。香りも内容成分もほとんど変わらず、使用するにあたっては何の問題もありません。」
という内容でした。産地が「インド」から「ニューカレドニア」となるようです。
そこで、今までのサンダルウッド Santalum album の内容成分が、どのように変化してきているのか興味を持ち、確かめて見ることにしました。今後入荷予定の新しいサンダルウッド Santalum austrocaledonicum との比較もできると思ったからです。さいわい、精油事典 Ver.3 を除いて、Ver.5 まであったので、さかのぼって調べてみました。下記の図表を参照しながらお話をすすめて行きたいと思います(図が小さくてすみません)。
精油事典のVer.3(確か) までは基準値という「ケモタイプ」本来の「内容成分の化学的同定」を指し示す指標が記載されていることがわかります(ピンク色のライン)。ところが、Ver.4 以降は「平均的含有量」のみの記載となりました。
そこで、セスキテルペンアルコール類の「β-サンタロール」の項目を、各年度順に上から下へご覧下さい。多少のばらつきはあるものの、少しずつ全体に占める比率が高くなる傾向にあるようです。それを証明するかのように、Ver.1 〜 Ver.2 の基準値が「30〜55%」、それに、Ver.2 〜 Ver.4 の平均的含有量「45〜55%」、Ver.5 の平均的含有量「45〜60%」となっています。特に、平均的含有量の最高値が 55%から60%となっているわけですから、比率が高くなっているようです。
また、α-サンタロールの Ver.5 の平均的含有量「15〜30%」でも、最高値が25%から30%となっています。もともと、セスキテルペンアルコール類の主な特性は、「エストロゲン様作用 ++++ 、強壮刺激作用 + 、うっ血除去作用 +」(Ver.1)と表示されていましたが、Ver.2 からは、「ホルモン様作用 ++ 、うっ血除去作用 + +、強壮刺激作用 + +」に変更され、それに伴って、サンダルウッド Santalum album の「主要含有成分による効能推定」では、エストロゲン作用による女性特有の各種症状の改善に利用される、という適応例は削除され、心臓の強壮作用と血行を促進する作用により、うっ血によってもたらされる症状に利用される適応例が記載されています。
興味をひくのは、「2008年10月」が保証期限の分析値からセスキテルペン炭化水素類が、「2010年06月」保証期限の分析値からセスキテルペンアルコール類の「α-ビサボロール」が含まれてきている、ということです。
セスキテルペン炭化水素類の内容を見てみると(上記図表ではトータルでその%をあらわしています)、
●「2008年10月」保証期限では、
・ β-エピサンタレンが 0.25%、α-クルクメンが 0.10%(合計 0.35%)
●「2010年06月」保証期限では、
・ β-サンタレンが 0.56%、α-サンタレンが0.25%、β-エピサンタレンが 0.35%、α-クルクメンが 0.14%(合計1.30%)
となっています。これらの芳香分子は、すべてセスキテルペン炭化水素類 -(マイナスに帯電) で、主な作用は「鎮静作用 +++ 、抗炎症作用 +++」となるわけですから、
・セスキテルペンアルコール類の「β-サンタロール」の漸増、それに伴うセスキテルペンアルコール類の全体に占める割合の増加
・セスキテルペン炭化水素類 - の漸増
という傾向で、別の意味で、このサンダルウッド Santalum album の適用の可能性が考えることができるのではないでしょうか。ただ、この傾向が、2006年の08月に入荷予定の「新しいサンダルウッド Santalum austrocaledonicum」では、「香りも内容成分もほとんど変わらず、使用するにあたっては何の問題もありません。」とはしていますが、いったいどのような成分内容となるのか、興味があります。
このお知らせが届いたことで、今までのサンダルウッド Santalum album や、新しく入荷予定のサンダルウッド Santalum austrocaledonicum に興味をもちましたが、それと同時に、自然の中で育っている植物の危機が迫っており、また、植物が生育している環境や生態系などの変化にともない、我々人間に精油を与えてくれる大切な植物が、自らの体内に産生する二次代謝産物としての精油の成分を微妙に変えることで、その生命をたもとうとする姿にも敬意を払いたいと思います。
・「2006.07.09 サイプレスとセドロール」
・「精油成分類 セスキテルペンアルコール類」
・「精油成分類 セスキテルペン炭化水素類 -」
秋田ではなかなか手に入らなかったという「カップヌードル チーズカレー」。何でも「カレー」はあったそうですが、「チーズカレー」はなかったとのこと。ひまわりは、食べるひとですから、そんなことに無頓着。でも、ストレートなカレー味よりは、チーズの味と香りでマイルドなオブラートに包まれたような濃厚な味に変化しているから不思議。
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上の写真右は、お昼に食べたニラの茎と、納豆のスクランブルエッグです。さて、先日、サンダルウッドについてのお知らせが届きました。
「現在のサンダルウッド Santalum album は、過剰利用のため植物が減少し、100%純粋なサンダルウッド Santalum album の精油をこれ以上、供給することは困難となりました。そこで、今後は、サンダルウッド Santalum austrocaledonicum の精油を、今までのサンダルウッド Santalum album の代用といたします。香りも内容成分もほとんど変わらず、使用するにあたっては何の問題もありません。」
という内容でした。産地が「インド」から「ニューカレドニア」となるようです。
そこで、今までのサンダルウッド Santalum album の内容成分が、どのように変化してきているのか興味を持ち、確かめて見ることにしました。今後入荷予定の新しいサンダルウッド Santalum austrocaledonicum との比較もできると思ったからです。さいわい、精油事典 Ver.3 を除いて、Ver.5 まであったので、さかのぼって調べてみました。下記の図表を参照しながらお話をすすめて行きたいと思います(図が小さくてすみません)。
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精油事典のVer.3(確か) までは基準値という「ケモタイプ」本来の「内容成分の化学的同定」を指し示す指標が記載されていることがわかります(ピンク色のライン)。ところが、Ver.4 以降は「平均的含有量」のみの記載となりました。
そこで、セスキテルペンアルコール類の「β-サンタロール」の項目を、各年度順に上から下へご覧下さい。多少のばらつきはあるものの、少しずつ全体に占める比率が高くなる傾向にあるようです。それを証明するかのように、Ver.1 〜 Ver.2 の基準値が「30〜55%」、それに、Ver.2 〜 Ver.4 の平均的含有量「45〜55%」、Ver.5 の平均的含有量「45〜60%」となっています。特に、平均的含有量の最高値が 55%から60%となっているわけですから、比率が高くなっているようです。
また、α-サンタロールの Ver.5 の平均的含有量「15〜30%」でも、最高値が25%から30%となっています。もともと、セスキテルペンアルコール類の主な特性は、「エストロゲン様作用 ++++ 、強壮刺激作用 + 、うっ血除去作用 +」(Ver.1)と表示されていましたが、Ver.2 からは、「ホルモン様作用 ++ 、うっ血除去作用 + +、強壮刺激作用 + +」に変更され、それに伴って、サンダルウッド Santalum album の「主要含有成分による効能推定」では、エストロゲン作用による女性特有の各種症状の改善に利用される、という適応例は削除され、心臓の強壮作用と血行を促進する作用により、うっ血によってもたらされる症状に利用される適応例が記載されています。
興味をひくのは、「2008年10月」が保証期限の分析値からセスキテルペン炭化水素類が、「2010年06月」保証期限の分析値からセスキテルペンアルコール類の「α-ビサボロール」が含まれてきている、ということです。
セスキテルペン炭化水素類の内容を見てみると(上記図表ではトータルでその%をあらわしています)、
●「2008年10月」保証期限では、
・ β-エピサンタレンが 0.25%、α-クルクメンが 0.10%(合計 0.35%)
●「2010年06月」保証期限では、
・ β-サンタレンが 0.56%、α-サンタレンが0.25%、β-エピサンタレンが 0.35%、α-クルクメンが 0.14%(合計1.30%)
となっています。これらの芳香分子は、すべてセスキテルペン炭化水素類 -(マイナスに帯電) で、主な作用は「鎮静作用 +++ 、抗炎症作用 +++」となるわけですから、
・セスキテルペンアルコール類の「β-サンタロール」の漸増、それに伴うセスキテルペンアルコール類の全体に占める割合の増加
・セスキテルペン炭化水素類 - の漸増
という傾向で、別の意味で、このサンダルウッド Santalum album の適用の可能性が考えることができるのではないでしょうか。ただ、この傾向が、2006年の08月に入荷予定の「新しいサンダルウッド Santalum austrocaledonicum」では、「香りも内容成分もほとんど変わらず、使用するにあたっては何の問題もありません。」とはしていますが、いったいどのような成分内容となるのか、興味があります。
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このサンダルウッド Santalum album は、あるメーカーの精油で、プレミアムという金色のラベルがはられた「ハイクオリティー」なもの、だったように記憶しています。 |
このお知らせが届いたことで、今までのサンダルウッド Santalum album や、新しく入荷予定のサンダルウッド Santalum austrocaledonicum に興味をもちましたが、それと同時に、自然の中で育っている植物の危機が迫っており、また、植物が生育している環境や生態系などの変化にともない、我々人間に精油を与えてくれる大切な植物が、自らの体内に産生する二次代謝産物としての精油の成分を微妙に変えることで、その生命をたもとうとする姿にも敬意を払いたいと思います。
・「2006.07.09 サイプレスとセドロール」
・「精油成分類 セスキテルペンアルコール類」
・「精油成分類 セスキテルペン炭化水素類 -」
サンダルウッドって、成分的にもかわりばえしないけど、
フランキンセンス Boswellia carterii や、ミルラ Commiphora molmol などと
同じように、組成成分がまだ明らかになっていない部分が結構多いし、
それぞれに神秘的な精油だと思います。
新しい精油に切り替わる前に、ちょっと調べてみました。そしたら、
セスキテルペン炭化水素類 - や、セスキテルペンアルコール類の
α-ビサボロールがあり、どれもアレルギーに関係する成分であることに
興味を覚えました。
また、セスキテルペンアルコール類自体が「強壮刺激作用」を持っており、
福田安保理論でいつもでてくるアレルギー発症の理論と、それに対応する
精油としておもしろいなぁと思いましたよ。
明日はイランイラン Cananga odorata 調べようっと。そうそう、
ひまわりは、チーズカレーよりシーフードが好み。