今日の秋田も朝からいい天気で、温度もぐんぐん上がった様子。何度だったかは不明ですが、昨日よりは暑かったようです。そんな中、新しく建てなおした「秋田市民市場」へ行きました。もう何年経ったのでしょうか。建てなおして初めて。中はこんなふうになってるんだ。以前は結構ばっぱのお供をした記憶があります。

下の写真は「市民市場」の看板。広場は吹き抜けになっており、えびす様なのか、商売繁盛の神さまと、お魚をあしらったオブジェがありました。建物の中は、魚、乾物、青果、食品雑貨などその名前をとった通りがありました。

20060605秋田市民市場看板 20060605秋田市民市場えびす様 20060606秋田市民市場さかなオブジェ

下の写真は、左から、乾物、青果、食品雑貨の通り。

20060606秋田市民市場乾物通り 20060606秋田市民市場青果通り 20060606秋田市民市場食品雑貨通り

秋田駅のトピコといういろんなお店がテナントとして入っている所へも出向きました。ある物産店でのこと。何と、「なまはげの○んこ」というお菓子が(下写真左)。秋田で知名度の高い特産品などをもじって、○○キリタンポ、比内地鶏○○、○○ずんだなどなどが、狭いお店にぎっしり(ほとんどがお菓子中心)。

20060606トピコお菓子屋さん1 20060606トピコお菓子屋さん2 20060606トピコお菓子屋さん3

ここでも、○○稲庭、○○きりたんぽ・・・。きわめつけは○○というキティーちゃんのイラストが。考えてみたら、秋田に来て、北海道の名前の入ったお菓子を買っていってもうけませんよね。下写真右は、木陰からラベンダーの畑全体を眺めた所です。秋田へお越しの節は、どうぞトピコでお買い物を。暑かったので、三時頃から草刈り仕事を始めました。終わったのが、七時過ぎ、でもまだ明るいんですよ。

20060606トピコお菓子屋さん4 20060606トピコお菓子屋さん5 20060606木陰からラベンダーの畑

昨日あたりから、秋田は全国区で有名、というか話題が集中しています。朝から今もテレビで放送されています。秋田で起こった子供の殺人事件です。このような痛ましい事件で秋田が全国で有名になるのはいやなこと。でも、今日の朝刊には、秋田大学医学部の若手医師が、第二十三回日本呼吸器外科学会総会で「ヤング・インベスティゲーターズ・アワード」という若手医師の優れた研究に送られる賞を受賞されたことが載っていました。

受賞対象となった研究内容が、今日のブログタイトル「ガン細胞免役細胞の死滅誘導」。肺ガン細胞が放出する物質が、免疫細胞の死滅を誘導することを実際の臨床によって確認し、その研究成果がアメリカの医学誌に掲載されたものです。

この研究成果のニュースは、ひまわりにとってもとても興味を引く記事でした。

もともと、肺ガンの細胞から放出される「TGFβ-1」という物質が、ガンによって異物化した自分自身の細胞を取り込み、その自己抗原(異物)を提示する働きをする「樹状細胞」や、その自己抗原を受け取ったヘルパーT細胞により、自己抗原をやっつけるために働くキラーT細胞の活性を抑制する性質があることは知られていたそうです。

そのことを以下の研究によって明らかにしたものです。


・肺ガンが最初に転移するリンパ節である「センチネルリンパ節」と、他のリンパ節を比較
・センチネルリンパ節の樹状細胞が死滅に導かれたことで生き残っている樹状細胞の比率は、他のリンパ節と比較して 25%程度
・ヘルパーT細胞も同様に 50%程度
・センチネルリンパ節での「TGFβ-1」の量が多い
・「TGFβ-1」の働きを阻害する薬剤を投与すると、樹状細胞やヘルパーT細胞の死滅が抑制


つまり、肺ガンの「転移」が、肺ガン細胞自らが放出する「TGFβ-1」という物質によって達成される、ということになります。この研究成果は、樹状細胞やヘルパーT細胞の死滅が「TGFβ-1」という物質によって誘導されることを明らかにしたわけで、この物質を抑制する薬剤によって、今後のガンにおける免疫療法に役立てることのできる可能性に評価が与えられたことになります。

ひまわりは、それよりも「福田安保理論」との関係でとても興味がわいてきました。それは、「ガンの移転」というキーワードです。「TGFβ-1」が、樹状細胞やヘルパーT細胞、キラーT細胞を抑制するということと、「ガンの移転」がイコールなのかどうかということです。

福田安保理論では「ガンの転移」は、「うれしいサイン」又は「移転のときは免疫力向上のとき」としています。リンパ球の増える環境が整備されれば、免疫力が向上してガン細胞を攻撃し、結果別の場所へ移る、それが「転移」というサインとしてとらえられています。

二つの観点から「ガンの移転」を考えた場合、どうしても、新しい免疫システムと古い免疫システムという二つの免疫システムを考えにいれる必要があるかと思います。新しい免疫システムから古い免疫システムへ移行するときに「胸腺由来T細胞」を産生する胸腺が萎縮するという現象が起こります。

いずれにしてもこの「ガンの移転」というキーワードはとても難しい問題ですので、また改めて投稿したいと考えています。

2005.09.18 アレルギー・ガンとNKT細胞
2005.08.01 新・古の免疫システム