● ひまわりが勝手に選んだ植物療法関係の記事一覧の目次です
午前中は日も差し、今までの極寒とはえらい違いの秋田でした。道路も、久しぶりに乾燥した路面があらわれ、路面の状態を比較的気にして走らなくてもよく、雪道がいかに神経を使うか、ストレスを与えるかがわかります。
豆太郎だけでは、愛子が怒ってしまいます。前方のちょっと深くえぐられた穴がありますが、どうもこの寒さでもその雪の所に丸まって寝てるようです。さすが北海道犬(上写真左)。上写真中央、右は、南ガ丘団地の一画に集まってくる除雪された雪の山を処理している大型重機。
今冬の秋田市は、雪を捨てる場所がなく、最近ではグラウンドなどを解放して捨てています。
昨年の秋に収穫した渋柿を、ばっぱが皮を剥き、寒風にさらした干し柿が、こんなに見事に粉をふきました(上写真左)。鶏手羽先を先に下ごしらえして時間をかけて作ったカレー(上写真中央)。夕方ばっぱは、トースターでシイタケを焼いていました。夕ご飯は何かなぁ(上写真右)。
今日のブログタイトル「炭素の手は4本」、よく耳にすることばですが、その意味を説明するには何かとても難しい考え方が入っていそうで、大変そう。ということで、精油の化学の基本的な部分について、お話してみたいと思います。
先日から、有機化合物のお話をしています。
・「2006.01.20 精油の化学と基本骨格」
・簡単な精油の化学の基本骨格「2005.06.20 精油の芳香成分類の基準は何を基準にして」
・「精油成分、有機化学の分類法とアロマの分類法の比較(みなみの香草屋)」
・「2006.01.22 炭化水素基と官能基」
分類の基本骨格をお話しましたが、その基本骨格になっている炭素と水素の化合物である炭化水素の「炭素」や「水素」、それから、官能基の「酸素」などの、原子そのものの構造を理解することも精油の化学では必要なことです。ここでは、基本的な三つの原子「炭素」、「水素」、「酸素」について見てみることにします。
原子の構造は、原子核を中心に、その周りを電子が回っているようなイメージです。実際は、「不確定性原理」といって、飛び回っていく方向や速さを決められないということらしいですが、今はイメージでとらえて下さい。下の図がそのモデル図です(水素)。
それでも電子はある一定の場所を飛び回る場所、位置する場所があって「電子殻」と呼ばれています。上の図でいえば、原子核の外側の軌道を表す線で描いてあります。
原子核には、プラスの電荷を持った陽子と、電気的に中性な性質を持つ中性子で構成されています。この陽子の数を原子番号といっています。また、この陽子と中性子の数の和は、質量数といわれています。
そして、その原子核の外側の電子殻には、電子が存在しています。電子はマイナスの電荷を持っていて、電子の数と陽子の数が等しく、したがって、電気的にも、原子は中性となっています。
ただ、電子は陽子や中性子と比較してとても軽くて、原子の質量は原子核(陽子と中性子)といっていいくらいの重さなんだそうです。
しかも、原子核をビー玉くらいの大きさにたとえると、数km先という非常に離れた場所の電子殻に電子が飛んでいるイメージです。上のモデル図は、水素をイメージしていますが、実際は、原子核を中心に、電子殻が内側からK殻、L殻、M殻、N殻・・・と、電子の収まる電子殻が存在しています。
また、その原子核には、最大何個の電子が存在できるのか決まっています。K殻には 2 個、L殻には 8 個、M殻には 18 個、N殻には 32 個の電子が最大限存在できる個数なんだそうです。
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午前中は日も差し、今までの極寒とはえらい違いの秋田でした。道路も、久しぶりに乾燥した路面があらわれ、路面の状態を比較的気にして走らなくてもよく、雪道がいかに神経を使うか、ストレスを与えるかがわかります。
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豆太郎だけでは、愛子が怒ってしまいます。前方のちょっと深くえぐられた穴がありますが、どうもこの寒さでもその雪の所に丸まって寝てるようです。さすが北海道犬(上写真左)。上写真中央、右は、南ガ丘団地の一画に集まってくる除雪された雪の山を処理している大型重機。
今冬の秋田市は、雪を捨てる場所がなく、最近ではグラウンドなどを解放して捨てています。
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昨年の秋に収穫した渋柿を、ばっぱが皮を剥き、寒風にさらした干し柿が、こんなに見事に粉をふきました(上写真左)。鶏手羽先を先に下ごしらえして時間をかけて作ったカレー(上写真中央)。夕方ばっぱは、トースターでシイタケを焼いていました。夕ご飯は何かなぁ(上写真右)。
今日のブログタイトル「炭素の手は4本」、よく耳にすることばですが、その意味を説明するには何かとても難しい考え方が入っていそうで、大変そう。ということで、精油の化学の基本的な部分について、お話してみたいと思います。
先日から、有機化合物のお話をしています。
・「2006.01.20 精油の化学と基本骨格」
・簡単な精油の化学の基本骨格「2005.06.20 精油の芳香成分類の基準は何を基準にして」
・「精油成分、有機化学の分類法とアロマの分類法の比較(みなみの香草屋)」
・「2006.01.22 炭化水素基と官能基」
分類の基本骨格をお話しましたが、その基本骨格になっている炭素と水素の化合物である炭化水素の「炭素」や「水素」、それから、官能基の「酸素」などの、原子そのものの構造を理解することも精油の化学では必要なことです。ここでは、基本的な三つの原子「炭素」、「水素」、「酸素」について見てみることにします。
原子の構造は、原子核を中心に、その周りを電子が回っているようなイメージです。実際は、「不確定性原理」といって、飛び回っていく方向や速さを決められないということらしいですが、今はイメージでとらえて下さい。下の図がそのモデル図です(水素)。
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それでも電子はある一定の場所を飛び回る場所、位置する場所があって「電子殻」と呼ばれています。上の図でいえば、原子核の外側の軌道を表す線で描いてあります。
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原子核には、プラスの電荷を持った陽子と、電気的に中性な性質を持つ中性子で構成されています。この陽子の数を原子番号といっています。また、この陽子と中性子の数の和は、質量数といわれています。
そして、その原子核の外側の電子殻には、電子が存在しています。電子はマイナスの電荷を持っていて、電子の数と陽子の数が等しく、したがって、電気的にも、原子は中性となっています。
ただ、電子は陽子や中性子と比較してとても軽くて、原子の質量は原子核(陽子と中性子)といっていいくらいの重さなんだそうです。
しかも、原子核をビー玉くらいの大きさにたとえると、数km先という非常に離れた場所の電子殻に電子が飛んでいるイメージです。上のモデル図は、水素をイメージしていますが、実際は、原子核を中心に、電子殻が内側からK殻、L殻、M殻、N殻・・・と、電子の収まる電子殻が存在しています。
また、その原子核には、最大何個の電子が存在できるのか決まっています。K殻には 2 個、L殻には 8 個、M殻には 18 個、N殻には 32 個の電子が最大限存在できる個数なんだそうです。
以下続きです
下の表をご覧下さい。今お話した、K殻、L殻、M殻、N殻がでてきましたが、特殊な電子の配置を示す、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトンを表しています。
原子番号は、陽子の数でした。陽子の数と電子の数は等しく、電子はちゃんと電子殻という居場場所に存在しています。
ここで、ご覧いただきたいのが、K殻、L殻、M殻、N殻に存在している電子の数です。K殻、L殻、M殻、N殻には、最大限存在できうる個数があるのに、ヘリウムの 2 を除いて、全部 8 個の電子が一番外側の電子殻に配置されています。
このように、一番外側の電子殻(最外殻)に、電子が 8 個配置して存在する原子(ヘリウムの場合は 2 個)は、非常に安定した性質を示して、化学的な反応を起こさないのが特徴となっています。このような原子を「希ガス」と呼んでいます。この性質が、とても重要なポイントです。
下の表は、精油の化学で登場する基本的な原子である「炭素」、「水素」、「酸素」の K殻、L殻に存在している実際の電子の数、希ガスのように安定する最外殻の電子数、希ガスのように安定するのに必要な最外殻の電子数を表しています。
「炭素」、「水素」、「酸素」の K殻や、L殻という最外殻の電子は「価電子」(上の図では黄色で塗られた升目)、希ガスのように安定するのに必要な最外殻の電子数は「原子価」(上の図では安定に要する電子の数としてグリーンに塗られた升目)と呼ばれます。
この「原子価」こそが、今日のブログタイトル「炭素の手は4本」になるわけです。どうですか、ちゃんと炭素の「原子価」は 4 になってるでしょう。同じように、水素は 1、酸素は 2 となっています。
このことを専門的にいうと、「非対電子(対になっていない電子)」と呼ぶそうで、他の原子と結合できる非対電子を持つ原子団として「ラジカル」ともいわれています。何か、難しくなってきましたね。
どうも、希ガスのように、最外殻に 8 個の電子(ヘリウムの場合は 2 個)を最初から持っていない原子は、安定的な状態へ導かれるかのように「最外殻へ 8 個の電子」を並べる方向へ化学変化を起こす傾向にあるようです(例外もあるそうですが)。
その化学変化は「共有結合」という化学変化によってもたらされます。共有結合は、2 個の原子(希ガスのように、最外殻に 8 個の電子(ヘリウムの場合は 2 個)を最初から持っていない原子)同士が「価電子(最外殻の電子)をお互い出し合って、その価電子を両方の原子でお互い「共有」して、「最外殻へ 8 個の電子」を並べる方向へ化学変化を起こすことでできる結合といえますね。
関連記事
・「2007.02.19 官能基のエーテル基とエステル結合」
・「2007.02,17 官能基の水酸基とカルボニル基」
・「2007.02.16 アルコールの官能基と酸化反応」
・「2006.03.04 イソプレン分子はプードル犬」
・「2006.03.06 テルペン系はイソプレンブロック」
・「2006.02.03 芳香成分類の名称」
・「2006.01.29 共有結合」
・「2006.01.27 炭素の手は4本」
・「2006.01.22 炭化水素基と官能基」
・「2006.01.20 精油の化学と基本骨格」
・「2005.06.22 精油の芳香成分類の分類は何を基準にして」
・「2006.02.13 サリチル酸二つの官能基」
・「2006.02.11 ヤナギナツユキアスピリン」
・「2006.02.10 サリチル酸と植物療法」
下の表をご覧下さい。今お話した、K殻、L殻、M殻、N殻がでてきましたが、特殊な電子の配置を示す、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトンを表しています。
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原子番号は、陽子の数でした。陽子の数と電子の数は等しく、電子はちゃんと電子殻という居場場所に存在しています。
ここで、ご覧いただきたいのが、K殻、L殻、M殻、N殻に存在している電子の数です。K殻、L殻、M殻、N殻には、最大限存在できうる個数があるのに、ヘリウムの 2 を除いて、全部 8 個の電子が一番外側の電子殻に配置されています。
このように、一番外側の電子殻(最外殻)に、電子が 8 個配置して存在する原子(ヘリウムの場合は 2 個)は、非常に安定した性質を示して、化学的な反応を起こさないのが特徴となっています。このような原子を「希ガス」と呼んでいます。この性質が、とても重要なポイントです。
下の表は、精油の化学で登場する基本的な原子である「炭素」、「水素」、「酸素」の K殻、L殻に存在している実際の電子の数、希ガスのように安定する最外殻の電子数、希ガスのように安定するのに必要な最外殻の電子数を表しています。
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「炭素」、「水素」、「酸素」の K殻や、L殻という最外殻の電子は「価電子」(上の図では黄色で塗られた升目)、希ガスのように安定するのに必要な最外殻の電子数は「原子価」(上の図では安定に要する電子の数としてグリーンに塗られた升目)と呼ばれます。
この「原子価」こそが、今日のブログタイトル「炭素の手は4本」になるわけです。どうですか、ちゃんと炭素の「原子価」は 4 になってるでしょう。同じように、水素は 1、酸素は 2 となっています。
このことを専門的にいうと、「非対電子(対になっていない電子)」と呼ぶそうで、他の原子と結合できる非対電子を持つ原子団として「ラジカル」ともいわれています。何か、難しくなってきましたね。
どうも、希ガスのように、最外殻に 8 個の電子(ヘリウムの場合は 2 個)を最初から持っていない原子は、安定的な状態へ導かれるかのように「最外殻へ 8 個の電子」を並べる方向へ化学変化を起こす傾向にあるようです(例外もあるそうですが)。
その化学変化は「共有結合」という化学変化によってもたらされます。共有結合は、2 個の原子(希ガスのように、最外殻に 8 個の電子(ヘリウムの場合は 2 個)を最初から持っていない原子)同士が「価電子(最外殻の電子)をお互い出し合って、その価電子を両方の原子でお互い「共有」して、「最外殻へ 8 個の電子」を並べる方向へ化学変化を起こすことでできる結合といえますね。
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