● ひまわりが勝手に選んだ植物療法関係の記事一覧の目次です
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今日は、断続的に雪は降り続いたものの、気温が高いせいか、雪が溶け出し、路地裏や幹線道路以外の道路はずぶずぶぬかるみ状態。雪寄せなどもあり、狭い道幅がさらに狭くなり、車はノロノロ運転。通常の何倍もの時間がかかっている様子です。

湿った雪のせいで、山の建物の雪下ろし。軽いうちははかどったんでしょうが、結構重くて大変でした。屋根に登って、スノーダンプで雪を下へ落とします。

20051217雪の道路 20051217雪の道路2 20051217屋根の雪下ろし

今日の夜は久しぶりのラーメンでした。このブログでも何度か紹介していますが、バッパは何十年もラーメンや丼ものを作っていました(みなみ食堂)。本格的なスープ、チャーシューなどなど。おいし〜い。下左の写真は自家製のみそにかつおぶし、ネギを刻んだもののみそ汁。

20051217みそ汁 20051217ラーメン1 20051217ラーメン2

もう何ヶ月かかったでしょうか。生物の代謝経路の概要。前回、2005.12.02 植物と人間の代謝の仕組み では、呼吸(内呼吸)によって、グルコースを分解してエネルギーを取り出す仕組みを、簡略化して図式化したものを投稿しました。

「グルコースと酸素と水」を「二酸化炭素と水とエネルギー」へ変換することで、生命活動に必要なエネルギーを作りだし、生命維持になくてはならない物質(糖質、脂質、タンパク質、拡散など)を作り出す一次代謝を、特に植物と人間の関係を中心に紹介しました。

その一次代謝産物から、生物が自らの生命を維持するのに直接必要ではないものの、環境の変化や、進化に連動して産生されてる二次代謝産物は、種の保存のために種子を作りだすような植物にとても多く存在し、その一部が、アロマテラピーで用いる精油や、ハーブなどの成分に含まれています。

非常に複雑な経路を経て産生されているようですが、一次代謝と二次代謝の境界線を明確に引くことができず、また、その過程で産生される化合物も多岐にわたっています。したがって、区分の間違いや、用語が適切でない場合もあるかと思います。そのときはぜひご指摘いただければ幸いです。

ここでの目的は、前回も投稿していますが、「植物に含まれている非常に多くの有効成分を、代謝経路(生合成の経路)のグループに分類して、系統立てて化合物の全体像を把握し、アロマテラピーやハーバリズムに役立てること」です。
以下続きです

20051217植物の二次代謝産物

今回の図で、特に重要なのは、「精油、植物、薬」の関係で、

1.(丸印の1)
・メバロン酸経路、デオキシキシルロースリン酸経路によってもたらされる「イソプレノイド」

・ヘミテルペン(炭素5個)、モノテルペン(炭素10個)セスキテルペン(炭素15個)、ジテルペン(炭素20個)、セスタテルペン(炭素25個)、トリテルペン(炭素30個)、テトラテルペン(炭素40個)
・ステロイド 〜 コレステロール、ステロイドサポニン、強心配糖体、植物ステロール、ビタミンD、副腎皮質ホルモン、性ホルモンなど

・精油の化学のグループである「テルペン系」の炭化水素との関係

2.(丸印の2)
・酢酸経路、マロン経路によってもたらされる「脂肪酸」

・飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、分岐脂肪酸
・プロスタグランジン類、トロンボキサン類、ロイコトリエン類
・芳香族ポリケチド(ポリケタイド)など

・キャリアオイルの化学や精油の化学のグループである「脂肪族」との関係

3.(丸印の3)
・シキミ酸経路によってもたらされる「フェニルプロパノイド」

・芳香族アミノ酸と安息香酸類
・リグナン類
・フェニルプロペン類
・クマリン類
・フラボノイド
・イソフラボノイドなど

・精油の化学のグループである「芳香族」との関係

どうですか?どこかで聞いたことのある名前がでてくるでしょう。正確な分類はまだまだできませんが(ひまわり自身が)、今後「精油の化学」そして、「植物化学」へと興味を広げていきたいと思っています。

ということで、次回は、メバロン酸経路、デオキシキシルロースリン酸経路によってもたらされる「イソプレノイド」と精油の化学のグループである「テルペン系」の炭化水素との関係を調べてみたいと思います。

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