タイトルそのままという感じ。今日の新聞に「インスリン分泌細胞、無限増殖が可能に」というタイトルが目に付きました。わぁ〜すごい。やはり最先端の医学は本当に進んでいる〜、と喜んでいるのですが、「むなしさ」も感じてしまいす。

20050925末廣 20050926マツバボタン 伝承山廃純米酒と
マツバボタン


急激に寒くなってきました。暑さ寒さも彼岸までとはよくいったものです。今までは、おもいっきり汗をかいて「ビール」でしたが、昨日は「おさけ」。會津の末廣(すえひろ)酒造のもの(ひまわりは大酒飲みではありませんよ)。
午前中はよく晴れ渡りマツバボタンの花が開いていましたが、今曇りとなりしぼんでいます。これから山へ草刈りへ 。

インスリン分泌細胞って、とても大切な細胞です。どうしてかというと、この細胞にはスペアがないからです。もともと、この細胞は、膵臓のランゲルハンス島のβ細胞で、この細胞からインスリンというホルモンが分泌されます。

このホルモンは、同じランゲルハンス細胞のα細胞から分泌されるホルモンであるグルカゴンとの拮抗的に作用し、体の血糖値を調整する働きを持っています。ところが、人間をはじめ動物が「飢え」と闘って進化してきた事でよく説明されるように、血糖値を上げるホルモンは、甲状腺ホルモン、アドレナリン、副腎皮質ホルモンなどがありますが、血糖値を下げるのに働くホルモンはインスリンだけなのです。

これを、「福田安保理論」では、「適応力」で説明しています。非常に長い歴史の中で進化してきた体の機能を10年や100年では、急に対応することはできないと思います。よって、その進化の過程で獲得した「適応力」を、人間は知っておく必要があります。

お腹がすいたから食べるとか、おいしそうだから食べるとか、ひまわりも「目がいやしい」からそうなんですけど、そうすると、インスリン分泌細胞が「適応力」を越えて疲れてきたり、ときにはストをしたりして機能しなくなるのが、2型(文字化けするといけないので「2」としました)糖尿病病といわれています。

また、人間の「適応力」を越えて自律神経が交感神経型に「長い間傾いている」と、それに連動して顆粒球の働きが活発となり、「好ましくない」活性酸素が、膵臓のβ細胞、すなわちインスリン分泌細胞を攻撃してしまい、もうインスリンを分泌できなくなってしまいます。これが、1型糖尿病といわれる病気だといわれています(福田安保理論では)。

どれも「適応力」を越えたことが「最初のスタートライン」です。最初の段階で、それに気が付けば、次に進む病気を予防することも可能でしょうが、それに気づかないか、気づいていても「適応力」を越えた状態を強いられた生活であれば、やがて「病気」になってしまいます。

インスリン分泌細胞の無限増殖が可能になり、特に 1型糖尿病に移植などの手術が可能になれば、どれほど多くの患者さんの治療に役立てられるかわかりませんが、そうなる前に何とかできないものなのか、とも思います。

しかも、この増殖細胞を移植できても、拒絶反応の問題がでてくるようです。この反応を起こしているのも、白血球の働きです。この拒絶反応は、白血球の正常な働きによるものですから、それを「抑制」すること自体にまた矛盾を生じてしまいます。

人間にできることは、「適応力」を越えない生き方がいいわけで、越えそうになったら(今変換していて肥えそうに、がでてきましたよ)それを自制する「意思力(これも最初医師力に変換)」も大切だと思います。

医療現場では「病気」を治す事を考え、日夜必死に頑張っておられます。研究もまたしのぎをけずっています。病気を治すことに「交感神経が過剰に働きすぎる状態」を続けると、これまた「病気」になってしまいます。この前テレビで放送されていた「福島先生」曰く。「忙しく働いていると病気にならない」。これは本当でしょうか。たぶん、患者さんの喜ぶ笑顔や心が先生を一瞬でしょうが「副交感神経型」に導いてくれるのでしょうか。

たまにはホッと一息、「癒し」の時間が必要です。ここに、アプローチできる植物療法(フィトテラピー)の有効性が発揮できるかと思います。まず、体質、そして、体や消化器系の機能そのものを高める素材の選択や利用方法、場合によっては、神経系の交感神経型を調整するための「精油」、すなわちアロマテラピーも有用に働きます。

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