またテレビネタですみません。が、とても気になることを感じました。タイトルの「逆転の発想」って、どこかで聞いたような言葉ですが、昨日 21日のテレビを見ていて、改めて「千島学説」の事が気になりました。

21日の朝は、「再生医療」のお話、21日の夜は、「2年間食べ物を食べないで生き続ける人がいる」というお話でした。実は、朝からアロマのセミナーだったので、朝の番組はビデオに撮ったものを見終えて、続けて夜の番組を見たのでした。

再生医療で、話の中に、キーワードとして「ES 細胞」、「幹細胞」がでてきましたが、骨髄から採取されるというのが一般的な認識です。そのとき、「骨髄」、「血液」、「臓器」などからも採取されるというお話に思わず耳をそばだててしまいました。骨髄以外の、しかも「血液」とうい言葉です。

確か年間だったか、月間だったか、「親知らず」の歯が 5,000本医療廃棄されてるそうですが、北里大学では、その歯から「幹細胞」を取り出し、人工の皮膚を作り出すとのこと。バイオ皮膚で、重度の火傷や床ずれなど、不慮の事故や疾患に対して常にストックしておき、要請があると、全国の大学へ供給するシステムを「スキンバンク」としてすでに機能させているそうです。

幹細胞という「体のすべての細胞になりうる」細胞が、このような再生医療をささえていますが、現段階では、組織のレベルまでだそうです。ただ、マウスの実験で腎臓という「臓器」を作り出した日本人医師の紹介もありました。将来的には、自分の心臓や腎臓に問題が起こったとき、「自分の幹細胞」から自分の必要とする臓器が作れるレベルになるということでした。

また、夜のテレビでは、ウクライナの男性が「2年間食べ物を食べないで生き続ける」という番組でした。彼は、一日に水とハチミツ以外口にせず、一日5時間ほど太陽光線を直視するのだといいます。このとき、血液データを調べてみると、筋肉などのタンパク質が壊されたときに見られる「クレアチンキナーゼ」という酵素がとても高い以外は、正常値を示していました。

ところが、通常の人よりも、筋肉運動をこなしているし、全く問題がない状態です。現代医学では、数ヶ月は食事を摂らないでも生きていけるとのことで、その根拠に「皮下脂肪」を掲げています。ただし、この場合の皮下脂肪は、「エネルギー源」として掲げている点です。

「千島学説」によると、「赤血球分化説」では、赤血球から体細胞や生殖細胞へと分化していくと唱えています。この考え方は、「細胞分裂説」とは、考え方を異にするもの。

ここで「逆転の発想」。「細胞が分裂」して、一個の細胞が、組織、器官、器官系となるということを、「集合」、「融合」、「分化発展」と考えると、分裂としてとらえられるのは、実は「集合と融合」の形であると。そのように「集合と融合」が「分化発展」の形として、体細胞や生殖細胞へ分化していくと。だから、成人となると骨髄には、その結果としての脂肪が多く存在するのだと。

また、その逆の「赤血球の可逆的分化説」では、体細胞は病気などによって、赤血球に逆戻りする(もとの赤血球という姿へ戻る)という考え方。

しかも、その集合と融合、分化発展は連続して起こり(逆もしかり)、健康体や病的状態であっても、全体の生命を維持する方向、快復しようとする方向に働くと言われています。

健康で栄養状態がよい場合は、
・赤血球から、すべての体細胞や生殖細胞へ

食べ物を食べないときや大量の出血の後、または病気のとき、胚子発生の場合は、
・すべての体細胞や生殖細胞は、赤血球へ

これを、テレビのシーンと重ねてみると、不思議なくらいに重なり合うから、これまた不思議。

だったら、自分の赤血球を取り出して、細胞を分化させることは?とお考えでしょうが、どうも、部分的なものは全体の中で機能するらしく、外へ取り出したものと、生きている生体の中で起こっていることは、違うというのがどうも「千島学説」の考え方。だから、現時点では、組織どまりなのかな。

また、「2年間食べ物を食べないで生き続ける」のは、食べ物を食べないときでも、全体の生命を維持する方向、快復しようとする方向に働くため、すべての体細胞や生殖細胞が赤血球へ戻り、最低の栄養状態(水とハチミツ、それに太陽光線?)でもある一定の所で生体が生き続けることができているのでは。

さらに、「福田安保理論」の中に「ストレスを受けると」先祖返りをするという理論的な背景にも「千島学説」が働いているような気がします(とても主観的ですけど)。

乏しい想像力では、まだまだ難解ですが、引き続きこの問題を勉強していきたいと思います。

2005.08.31 千島学説と福田安保理論