今日、いろいろ届いていた郵便物に目を通しました。その中の、美容・健康・医療の総合情報誌「Diet&Beauty」、2005 8 No.32 p18 「美肌と時間の不思議な関係」に目がとまりました。
「肌は季節を後追いする」というタイトルで、
(1) 肌は季節を「後追い」する現象の発見
(2) 紫外線量と肌の色の関係からみた季節のスキンケアポイント
(3) スキンケアには6つの季節がある
の各サブタイトルがありました。
(1) では、現在の肌状態は、前の季節の影響を強く受け、「肌は季節に合わせて変化するのではなく、季節を後追いして変化する」
ということが、そして、
(2) では、紫外線の量と肌の紫外線に対する防御能について、「紫外線量が12月に最小、その後 5月まで急増するのに対して、肌は紫外線の少なかった冬の影響を後追いして、2〜4月にかけて最も明るく、紫外線に対して無防備な状態となる」
ということが、そして、
(3) 1年間のスキンケアプランについて、「6季に分け、各季節のスキンケアプランを立てることが大切」
という内容が書かれていました。
基本骨格として、「季節と肌状態の変化のズレが 1〜3ヶ月生ずる(肌が季節を後追いする)」ということだと思います。
そこに、紫外線の条件、新陳代謝の条件、外部環境が低温低湿度における皮膚の条件、ということが主な内容だと思います。とてもおもしろい記事でした。
私がエステティックの勉強をはじめたのは、今から18年前のことです。常々、年間の季節による身体と皮膚の生理変化を考慮し、さまざまな条件によって発症するトラブルに対する予防と管理に、植物素材(主にハーブや精油)や栄養素を、どのように利用するのか、ということがとても大切だと思っています。
さらに、これらの条件に、植物療法の基本である「体質」と「肌質」、「体調傾向」を加味して考えないといけません。上記記事を読んで、「別の角度(いっていることは一緒ですが)」から、再度考えてみたいと思います。
「肌は季節を後追いする」という表現はとてもわかりにくいです。
季節によって、身体や皮膚に生理的な変化が起こるということと、その時点での季節がどんな条件なのかということ、そして、そういう条件の身体や皮膚の老化を最小限にくいとめるためには、何をしないといけないか。そして、そのためにどのような植物素材をどのように使うか、につきると思います。
年間の季節と身体、皮膚の生理変化を考える上で基本的事項は、
1. 身体や皮膚
・亢進季と減退季(新陳代謝が旺盛かいなかの区分)
2. 季節区分
・春、梅雨、夏、秋霖(しゅうりん)、秋、冬の6区分
・厳密には、初春、晩春、梅雨、初夏、晩夏、秋霖、晩秋、初冬、晩冬の9区分
3. 環境
・季節区分での温度や湿度など
・季節区分での紫外線の質と量
そこに、
1. 体質
・肌傾向、体調傾向
2. 栄養状態
・基質
・ビタミン、ミネラルなど
3. 外部からの因子
・化粧品など外側からの手入れなど
などが、加わります。
わかりやすい例を挙げてみましょう。
季節区分は、冬、当然身体や皮膚は減退季を向かえ、身体の新陳代謝が低く、血液循環量も重要な内臓を守るため、皮膚は身代わりとなり、否応なく老化を促進させてしまいます。環境は、低温、低湿度でさらに皮膚を乾燥させてしまいます。
体質が、例えば「外胚葉」の方は、もともと肌は「乾水・乾脂性」の傾向をしめします。この場合、身体に栄養の過不足があるとさらに身体や皮膚に影響を与えてしまいます。また、乾燥するからといって、油性がベースの化粧品を使い続けると、もっと乾燥させてしまう原因を作ってしまいます。
こんな身体や皮膚の状態で、春を迎えます。春の季節区分では、赤外線量が増加し、紫外線の長波長もまた漸増する季節です。環境は、温度が上がり、地表が暖められ対流が起こってきます。
また、そのような条件下では、皮脂腺も徐々に亢進してきます。栄養のバランスが悪い場合は、不安定な中間代謝物質を作り出し、環境のアレルゲンがアレルギーを引き起こす場合も考えられます。さらに、長波長の漸増が、表皮の基底細胞や真皮にまで到達してダメージを与えることになります。
季節区分が、梅雨を迎えます。この時期は気温の変動が大きく、多湿になりがちです。特に毎日の温度が違うことで、梅雨冷えを起こし体調を崩しやすくなります。睡眠不足などが続き、また消化器系にも負担となってきます。「外胚葉」の体質の方は、いっそうその傾向が強くなることになります。
この季節では、汗もかきやすい状態で、紫外線は中波長が漸増してきます。この条件で、皮膚のpHはいっきにアルカリ側に傾きやすくなり、表皮にダメージを与える中波長により皮膚にも少なからず影響を与えます。
梅雨が明けたとたんに、真夏の季節を迎えますが、急激な気温の上昇、中波長の量も多くなります。また、8月中旬には、長波長も増えてきますので、日焼け(サンバーン)と黒化現象(サンターン)が同時に進行する環境となります。
8月下旬から季節区分は、秋霖季を迎えます。この時期からは、なんとなく雨が降り始め秋の長雨といわれているように、10月中旬まで続きます。また、この季節は、夜の温度がわずかずつ下がってきます。このときは、皮膚や身体のダメージを取り戻す最適な季節でもあり、ちょっと一息つける時期です。
10月中旬から、季節区分は秋を迎えます。この季節は、平穏ですが、皮膚や身体は、減退季へ向かい、老化を迎える予備季に入ります。体質が「外胚葉用」の方は、神経系統に影響を受けやすい季節となります。
12月に入ると、新陳代謝は低下し、環境は低温、低湿度となり、身体、皮膚にとってもっとも本格的な老化の季節を迎えます。
このように、年間の季節と身体、皮膚の生理的変化の間には、とても重要なポイントがいくつもあります。長々と例を挙げましたが、ポイントは次の通りになるかと思います。
・冬の皮膚や身体の歪みを春先までに改善できないで、春を迎えることは、皮膚や身体のトラブルを引き起こしやすくする。
・また、梅雨や夏の紫外線(長波長、中波長)により、防御帯として働く皮膚はさらなるダメージを受けやすくなる。身体的にも栄養のアンバランスが起こりやすい。
・夏の影響でダメージを受けた皮膚や身体を、秋霖季で取り戻せないと、減退季に向かってしっかり老化させることとなる。
・そして、老化の冬を迎え、皮膚や身体はしっかり老化する。
「肌は季節を後追いする」のは、結果であり、積極的な皮膚や身体の手当には、「季節に応じた、皮膚や身体への前もっての積極的な管理」が大切なことだと思います。季節に対応するためには、前もって、その季節を上手にクリアできる「皮膚や身体」を作り上げておかないと、しっかり「老化」してしまうからです。
「肌は季節を後追いする」というタイトルで、
(1) 肌は季節を「後追い」する現象の発見
(2) 紫外線量と肌の色の関係からみた季節のスキンケアポイント
(3) スキンケアには6つの季節がある
の各サブタイトルがありました。
(1) では、現在の肌状態は、前の季節の影響を強く受け、「肌は季節に合わせて変化するのではなく、季節を後追いして変化する」
ということが、そして、
(2) では、紫外線の量と肌の紫外線に対する防御能について、「紫外線量が12月に最小、その後 5月まで急増するのに対して、肌は紫外線の少なかった冬の影響を後追いして、2〜4月にかけて最も明るく、紫外線に対して無防備な状態となる」
ということが、そして、
(3) 1年間のスキンケアプランについて、「6季に分け、各季節のスキンケアプランを立てることが大切」
という内容が書かれていました。
基本骨格として、「季節と肌状態の変化のズレが 1〜3ヶ月生ずる(肌が季節を後追いする)」ということだと思います。
そこに、紫外線の条件、新陳代謝の条件、外部環境が低温低湿度における皮膚の条件、ということが主な内容だと思います。とてもおもしろい記事でした。
私がエステティックの勉強をはじめたのは、今から18年前のことです。常々、年間の季節による身体と皮膚の生理変化を考慮し、さまざまな条件によって発症するトラブルに対する予防と管理に、植物素材(主にハーブや精油)や栄養素を、どのように利用するのか、ということがとても大切だと思っています。
さらに、これらの条件に、植物療法の基本である「体質」と「肌質」、「体調傾向」を加味して考えないといけません。上記記事を読んで、「別の角度(いっていることは一緒ですが)」から、再度考えてみたいと思います。
「肌は季節を後追いする」という表現はとてもわかりにくいです。
季節によって、身体や皮膚に生理的な変化が起こるということと、その時点での季節がどんな条件なのかということ、そして、そういう条件の身体や皮膚の老化を最小限にくいとめるためには、何をしないといけないか。そして、そのためにどのような植物素材をどのように使うか、につきると思います。
年間の季節と身体、皮膚の生理変化を考える上で基本的事項は、
1. 身体や皮膚
・亢進季と減退季(新陳代謝が旺盛かいなかの区分)
2. 季節区分
・春、梅雨、夏、秋霖(しゅうりん)、秋、冬の6区分
・厳密には、初春、晩春、梅雨、初夏、晩夏、秋霖、晩秋、初冬、晩冬の9区分
3. 環境
・季節区分での温度や湿度など
・季節区分での紫外線の質と量
そこに、
1. 体質
・肌傾向、体調傾向
2. 栄養状態
・基質
・ビタミン、ミネラルなど
3. 外部からの因子
・化粧品など外側からの手入れなど
などが、加わります。
わかりやすい例を挙げてみましょう。
季節区分は、冬、当然身体や皮膚は減退季を向かえ、身体の新陳代謝が低く、血液循環量も重要な内臓を守るため、皮膚は身代わりとなり、否応なく老化を促進させてしまいます。環境は、低温、低湿度でさらに皮膚を乾燥させてしまいます。
体質が、例えば「外胚葉」の方は、もともと肌は「乾水・乾脂性」の傾向をしめします。この場合、身体に栄養の過不足があるとさらに身体や皮膚に影響を与えてしまいます。また、乾燥するからといって、油性がベースの化粧品を使い続けると、もっと乾燥させてしまう原因を作ってしまいます。
こんな身体や皮膚の状態で、春を迎えます。春の季節区分では、赤外線量が増加し、紫外線の長波長もまた漸増する季節です。環境は、温度が上がり、地表が暖められ対流が起こってきます。
また、そのような条件下では、皮脂腺も徐々に亢進してきます。栄養のバランスが悪い場合は、不安定な中間代謝物質を作り出し、環境のアレルゲンがアレルギーを引き起こす場合も考えられます。さらに、長波長の漸増が、表皮の基底細胞や真皮にまで到達してダメージを与えることになります。
季節区分が、梅雨を迎えます。この時期は気温の変動が大きく、多湿になりがちです。特に毎日の温度が違うことで、梅雨冷えを起こし体調を崩しやすくなります。睡眠不足などが続き、また消化器系にも負担となってきます。「外胚葉」の体質の方は、いっそうその傾向が強くなることになります。
この季節では、汗もかきやすい状態で、紫外線は中波長が漸増してきます。この条件で、皮膚のpHはいっきにアルカリ側に傾きやすくなり、表皮にダメージを与える中波長により皮膚にも少なからず影響を与えます。
梅雨が明けたとたんに、真夏の季節を迎えますが、急激な気温の上昇、中波長の量も多くなります。また、8月中旬には、長波長も増えてきますので、日焼け(サンバーン)と黒化現象(サンターン)が同時に進行する環境となります。
8月下旬から季節区分は、秋霖季を迎えます。この時期からは、なんとなく雨が降り始め秋の長雨といわれているように、10月中旬まで続きます。また、この季節は、夜の温度がわずかずつ下がってきます。このときは、皮膚や身体のダメージを取り戻す最適な季節でもあり、ちょっと一息つける時期です。
10月中旬から、季節区分は秋を迎えます。この季節は、平穏ですが、皮膚や身体は、減退季へ向かい、老化を迎える予備季に入ります。体質が「外胚葉用」の方は、神経系統に影響を受けやすい季節となります。
12月に入ると、新陳代謝は低下し、環境は低温、低湿度となり、身体、皮膚にとってもっとも本格的な老化の季節を迎えます。
このように、年間の季節と身体、皮膚の生理的変化の間には、とても重要なポイントがいくつもあります。長々と例を挙げましたが、ポイントは次の通りになるかと思います。
・冬の皮膚や身体の歪みを春先までに改善できないで、春を迎えることは、皮膚や身体のトラブルを引き起こしやすくする。
・また、梅雨や夏の紫外線(長波長、中波長)により、防御帯として働く皮膚はさらなるダメージを受けやすくなる。身体的にも栄養のアンバランスが起こりやすい。
・夏の影響でダメージを受けた皮膚や身体を、秋霖季で取り戻せないと、減退季に向かってしっかり老化させることとなる。
・そして、老化の冬を迎え、皮膚や身体はしっかり老化する。
「肌は季節を後追いする」のは、結果であり、積極的な皮膚や身体の手当には、「季節に応じた、皮膚や身体への前もっての積極的な管理」が大切なことだと思います。季節に対応するためには、前もって、その季節を上手にクリアできる「皮膚や身体」を作り上げておかないと、しっかり「老化」してしまうからです。
11日から、16日までと、結構長い期間でしたが、初日と最終日は車の移動でした。中、二日が同級会でしたから、何かせわしなくあっという間の時間でした。
それでも、このようにブログを書くようになってから、今まで気づかなかったことを気づかせてくれるようになりました。ありがたいことです。これも皆様のおかげです。
今日、ちょっと続きを投稿しました。これから、エステティックの事も書こうかと思っております。
本当に「心にも質の高い栄養素」大切ですね。貴重なコメントどうもありがとうございました。